Windows 8移行のための3つのライセンス戦略(前編)
Windows 8移行を最小コストで実現する“何もしない”戦略
いずれWindows 8への移行を予定しているなら、タイミングとコストについて早期にプランすることをお勧めする。今回は3つの戦略のうちの最初の1つを紹介する。
米MicrosoftがWindows 8(コードネーム)をリリースするのは1年以上先になるかもしれないが、ITの導入計画に同OSが含まれている場合は、すぐにライセンス戦略に着手することをお勧めしたい。デスクトップの標準化を加速するために、現時点でWindows 8のライセンスを確保することも可能だ(詳しくは後編参照)。
さらばWindows XP
業務でのWindows 8の真価を問う議論は既に始まっているかもしれないが、2014年にサポートが打ち切られるWindows XPを現在も使用している組織では、Windows 8が最高の移行先バージョンになる。
XPのサポート終了までに、他にサポートが受けられるOS──恐らくWindows 7とWindows 8のいずれか──に移行する動きは加速するだろう。Windows 7の導入はXPのサポート終了までに完了できるが、規模の大きい企業で、Windows 8がリリースされてからWindows XPのサポートが終了するまでの間にWindows 8を評価し、全面的な導入計画を立てて実施できる企業はほとんどないだろう。従って、Windows XPからWindows 8に移行する場合は、プランニングが肝要だ。
現状でWindows 8へのアップグレード権はあるか?
Windows 8への移行戦略は、各組織の現在の状況によって決まる。
全社規模でデスクトップソフトウェアのライセンスが3年間供与される米Microsoftのライセンス契約「Enterprise Agreement(EA:エンタープライズアグリーメント)」を保有している場合、結論は既に出ている。EAでライセンスを購入すると、アップグレードと保守を保証するMicrosoftのサブスクリプションプログラム「Software Assurance(SA)」が必ず付帯するため、2010年以降に契約したEAにWindowsが含まれている場合は、Windows 8のアップグレード権を既に購入していることになる(Windows 8のリリースを2012年末と想定した場合)。
一方、次の場合はWindows 8のアップグレード権はない。
- 2009年の第3四半期(7~9月)以前にEAを契約している
- WindowsのライセンスをEAにより取得していない(EA保持ユーザーの約50%)
- 他のボリュームプログラムにより入手したWindowsに対して“有効な”SAサブスクリプションがない
Windows 8のライセンス戦略
最適なライセンス戦略は、各組織の目標によって決まる。
目標は、コストを最小限に抑えることだろうか、全てのPCのOSを1種類に標準化することだろうか、または仮想化の使用権などSAの特典を利用することだろうか。
これらの目標を達成する足掛かりとしては、「段階的なアップグレード」「標準化の促進」「OSのサブスクリプション」の3種類の戦略が有効だ。
1.段階的なアップグレード
「段階的なアップグレード」というと仰々しいが、実際は何のことはない。この最もコストの掛からない戦略の実態は、“何もしない”ことだ。OSの種類が何であれ、単純に新規またはリプレースするPCに搭載されているOSを採用する。この戦略は、悪名高いWindows Vistaからアップグレードする場合、つまり、展開されることのなかったOSに対して、6年間有効なSAのアップグレード権を(PC1台当たり最高325ドルで)購入している場合によく利用される。
この戦略は(戦略と呼べないかもしれないが)、複数のOSが混在する環境を運用できる組織に最適だ。MicrosoftのデスクトップOSは複数のバージョンがおおむね問題なく共存できるため、この芸のない戦略でも大抵は上手くいく。最大の問題は、カスタムまたは商用ソフトウェアの導入だ。OSのアップグレードや、iPadをはじめとする他のデバイス/OSの導入に対応できるよう、デスクトップで直接実行するタイプではなく、Webブラウザで実行できるアプリケーションを主軸にするべきだ。
後編「今からWindows 8のライセンスを確保する方法」に続く。
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Windows 8移行のための3つのライセンス戦略
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