「友達の友達」に個人情報が知られてしまう?
評価が分かれるWindows 10のWi-Fiセンサーとの“暫定的”な付き合い方(1/2 ページ)
Windows 10の「Wi-Fiセンサー」は、ホットスポット共有を簡単にする機能だ。しかし、セキュリティリスクの可能性や実質的なメリット、他の共有方法と比べた安全性などに多くの専門家が疑問を呈している。
「Wi-Fiセンサー」はWindows 10で実装した機能だが、その評価は高くない。Wi-Fiセンサーではパブリック/プライベートWi-Fiホットスポットへのアクセスが簡単に共有できるほか、その過程で共有したホットスポットに自動的に接続できるようになる。Wi-Fiセンサーを無効にすることを推奨する専門家もいるが、企業にとって有用だと考える専門家もいる。なお、ユーザー認証にIEEE802.1Xを使用している企業内無線LANの場合、Wi-Fiセンサーではアクセス資格情報を共有できないので、気にする必要は全くない。
Windows 10のWi-Fiセンサー使用に関連した攻撃、悪用、脆弱(ぜいじゃく)性などについて、まだ報告はないが、一部の専門家は問題が必ず発生すると確信している。それでもMicrosoftはWi-Fiセンサーを便利な機能としてアピールしている。ただ、一般ユーザーのみならずビジネスユーザーにもメリットがあるのは専門家も認めるところだ。
このように支持と不支持が入り混じるWi-Fiセンサーについて、双方の意見を整理してみよう。
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Wi-Fiセンサーの懸念事項
「Wi-Fiセンサーが、企業ではなく一般ユーザーを念頭に開発しているのは明らかだ。全ての無線LANはセキュリティで保護すべきだろう。“オープンな”ネットワークに接続できる機能には意味がない。また、資格情報の共有は非常に危険なため、Wi-Fiセンサーの他の機能についてもほとんど意味がないのも同然だ」と、ITコンサルタント会社Farpoint Groupでプリンシパルを務めるクレイグ・マシアス氏は話す。
マシアス氏は、Microsoftにネットワークアクセスの資格情報を集積するのも問題の一端と考えている。資格情報を暗号化し、アクセスを共有するユーザーには公開しないとMicrosoftは説明しているが、Wi-Fiパスワードを1カ所に集めるということは、攻撃者に格好の標的を用意していることと同じだ。また、Microsoftはパスワードの保護方法を明示していないため、高度な技術を持ったユーザーや攻撃者が本当にパスワードを入手できないかどうかも定かでない。
一方、状況によってWindows 10のWi-Fiセンサーが有効な場合もある。ウイルス対策ソフトウェアベンダーESETでセキュリティスペシャリストを務めるマーク・ジェームス氏は次のように語る。「ガイドラインに従ってルールを定めれば、Free_Secure_WiFiのような名前の初めて使用するパブリックネットワークに接続するより、Wi-Fiセンサーを選べば安全性が高まる。また、このようなサービスを従業員や取引相手に提供する場合は、利用可能なパスワードを印刷した大量の紙を受付に用意して任意で配布するよりも、Wi-Fiセンサーを使うのが効率的だろう」
ジェームス氏は他にも、企業が業務で使っているLANにゲストを入れないために、ゲスト用に「独立した、セキュリティを保証しない無線LAN」を業務用ネットワークとは別に用意することを推奨している。だが、マシアス氏は、企業のセキュリティ対策としては、さらなる対策が必要と次のように警告する。「無線LANセキュリティ以外にも、必ずID管理をはじめとする追加のセキュリティ対策を講じるべきだ」
とは言うものの、Windows 10のWi-Fiセンサーの使用を避ける理由は他にもある。最大の理由は、プライバシーに関する不安だ。双方向認証要求を行うと、ユーザーが共有相手として選択した全ての連絡先をMicrosoftが取得する。ユーザーは、無線LANアクセスをFacebookが運営する「Facebook」の友達、Microsoftの「Outlook.com」の連絡先および「Skype」の連絡先と共有するかしないかを選択できるが、それ以外の細かな設定は用意していない。そのため、そのカテゴリに含まれる連絡先全員とアクセスを共有するかしないかの二択となる。
「友達の友達」も問題だ。自分がWi-Fiセンサーを使用しない設定にしていても、Wi-Fiセンサーを使用している友達にWi-Fiアクセスパスワードを教えていれば、その友達の友達が資格情報を共有する可能性がある。
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