次世代イーサネット規格のデータ伝送速度は1Tbpsになるのか。それとも400Gbpsにとどまるのか。関係各所の思惑が渦巻く中、標準化団体の米IEEEが結論を出すべく動き出した。
帯域需要の急速な増加を背景に、米IEEEは次世代イーサネット規格の標準化に乗り出す。IEEEは最近、「IEEE 802.3 Industry Connections Higher Speed Ethernet Consensus」というコンセンサスグループを設置した。
同コンセンサスグループは、IEEEが策定する次世代イーサネット規格を400ギガビットイーサネットにするのか、1テラビットイーサネットにするのか、あるいはその両方にするのかを判断すると、同コンセンサスグループの進行役であるジョン・ダンブロジア氏は述べる。ダンブロジア氏は、米Dellの最高イーサネットエバンジェリストを務める。
こうした次世代規格の前世代に当たるイーサネット規格「IEEE 802.3ba」の策定に当たり、当時のコンセンサスグループがデータ伝送速度に関する方針を検討した際、企業ネットワークとサービスプロバイダーネットワークでは、帯域要件が異なるペースで増大していると判断した。実際、サーバ用の10ギガビットインタフェースの登場に伴い、コアスイッチやアグリゲーションスイッチでは40ギガビットイーサネットが必要になっていた。また、サービスプロバイダーは、モバイルデータ通信量の爆発的な増加に直面し、コアネットワークで100ギガビットイーサネットを必要としていた。
こうした背景を受け、コンセンサスグループは、2つのデータ伝送速度を規定するイーサネット規格の策定を勧告した。こうして策定、承認されたIEEE 802.3baは、エンタープライズデータセンター向けに40Gbps、サービスプロバイダーのコアネットワーク向けに100Gbpsのデータ伝送速度を規定する(参照:【技術動向】100Gbps超えも目前、超高速化が進む「イーサネット」)。
次世代イーサネット規格のデータ伝送速度を決定する過程でも、同様の議論が起こる可能性がある。
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