「データ分析」が企業文化に根付いている欧米企業に比べ、日本企業は一般的にデータ活用の取り組みが遅れていると言わざるを得ない。グローバル化で海外企業と戦うために、日本企業に必要なBIの条件とは?
ここ数年間、エンタープライズITの分野で常に高い注目を浴び続けているBI(ビジネスインテリジェンス)。調査会社アイ・ティ・アールが実施した調査「IT投資動向調査2012」によると、アプリケーション分野別の企業の注力度指数で、「データ分析」は3番目に高い値を示している。こうした傾向は2000年代後半から続いているが、特に2012年におけるデータ分析への注目度は一層高まっている。
その理由について、アイ・ティ・アール リサーチ統括ディレクター/シニア・アナリストの生熊清司氏は次のように述べる。
「企業の主たる関心が、“業務効率化”や“コスト削減”から“売り上げ拡大”に変わりつつある。これまで多くの日本企業は、IT導入による業務プロセス改善とコスト削減を推し進めて一定の効果を挙げてきたが、IT導入が売り上げ向上に寄与したかというと必ずしもそうではない。こうした状況下で企業を存続・成長させていくためには、もう売り上げを伸ばすしかない。そのための方法として、データ分析に期待が集まっている」
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