サーバ仮想化環境における3つの課題を解決する業務アプリケーションサーバ日立製作所「Cosminexus」製品リポート

コスト削減では一定の成果を出しているサーバ仮想化だが、その導入と運用管理においては課題が山積みだ。本稿では、サーバ仮想化の効果を最大限に引き出す手法を業務アプリケーションの視点から考察する。

2010年10月01日 00時00分 公開
[ITmedia]

 企業システムを構築する上でサーバ仮想化を導入することは、今や当たり前の選択肢になっている。例えば、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が2010年4月に発表した「企業IT動向調査2010」によると、サーバ仮想化を導入済みの企業は31%、導入を検討中の企業は34%であり、65%の企業がサーバ仮想化に取り組んでいることが分かる。

 サーバ仮想化を導入する目的は、ハードウェア調達や運用管理・保守などに掛かるコストを削減するため、という意見が大勢を占め、約8割にも上る。その通り、サーバ仮想化の最大のメリットはコスト削減にあり、それは多くの先進導入事例によって証明されている。それだけ期待の高いサーバ仮想化だが、導入するに当たっては、未知のものに対する不安や課題が多いのも事実である。だが、不安を解消し、課題を解決するための周辺環境は既に整っている。

サーバ仮想化の普及による情報システム部門の苦悩

 サーバ仮想化については、先進企業による成功事例が数多く公表され、その最大のメリットであるコスト削減で効果が得られることも実証されている。例えば、ある企業では、サーバ仮想化の導入によってサーバの設置スペースを80%、ハードウェアの導入・保守費用を30%削減し、それに伴って消費電力量も30%カットできたという。また、別の企業では、サーバ仮想化によってサーバ台数を60%も削減。さらに初期導入コストと運用管理・保守などのランニングコストを共に30%削減できたという。効果の程度に差はあっても、サーバ仮想化の導入によってコストが削減できることは間違いない。

 こうしたサーバ仮想化のコスト削減効果には、経営改善に取り組む企業経営者の多くが強い興味を示している。しかし、実際に導入と運用管理を担当する情報システム部門は、経験したことのない不安に駆られる。なぜなら、サーバ仮想化では、従来のように業務アプリケーション単位でハードウェアを導入し、システムを構築・運用管理するやり方が通用しないからだ。物理的なハードウェアインフラと業務アプリケーションが稼働する仮想環境の対応を考慮して構築・運用管理する必要があるため、従来のシステム設計や構成管理とは異なる手法を取り入れなければならない。情報システム部門は、結果的に運用管理の負担が増えるのではないかと考える。それが、サーバ仮想化の導入に二の足を踏ませる要因になり、絶大なコスト削減効果をもくろむ経営者の期待も大きなプレッシャーになる。

仮想化で変わるものと変わらないもの

 では、どうすればサーバ仮想化の導入に失敗することなく、効果を最大に引き出せるだろうか。業務アプリケーションの視点から考察してみる。


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