企業の戦略的な情報活用の要ともいえるデータウェアハウス。現在、多くの企業がそのリニューアルを検討する時期に差し掛かっているが、幾つかの課題が存在する。同システムの実現可能な再構築法を提案する。
2000年ごろから大規模な企業を中心に導入が進み、隆盛を見せたデータウェアハウス(以下、DWH)。その後、企業内で取り扱うデータ量が急激に増加したことで、中堅以下の規模の企業での活用も広がった。DWHを構築した企業の多くは、高度な情報分析を行うビジネスインテリジェンス(BI)やリアルタイム性がより高い処理性能を求める利用者のニーズに、既存のDWHシステムをチューニングすることで対応してきた。
しかし、現在では“ハードウェアの老朽化、サポート切れ”や“ソフトウェアの保守費用”などの運用コストが問題となり、既存のシステム構成では対応できない事態も起きつつあるという。また、64ビットOSや対応アプリケーションなどの最新技術に追い付けないという不安を抱えている企業も多い。
本稿では、現在の情報系システムが抱えている課題にスポットを当てる。さらに、既存の仕組みを活用して現行のユーザビリティを維持しながら、より利便性の高いDWHシステムを再構築する方法を提案する。
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