光ケーブル配線敷設で測定ミスや不合格ゼロを目指す投資効果UPの秘訣とは?重要なのは敷設工事のトータルコストの低減

急増するデータトラフィックに対応すべく、高速伝送に対応するネットワークインフラの整備は急務。しかし、そのためには光ケーブルの適切な敷設と正しい認証試験が必須だ。

2016年12月15日 10時00分 公開
[大原雄介ITmedia]

 近年、モバイルデバイスの普及やクラウドサービス需要の急拡大に伴い、ネットワークトラフィックが急激に増えている。日本国内に限っても、2014年から2015年の1年間でブロードバンドトラフィックが2倍以上増えた。この爆発的なトラフィック拡大に向けて、データセンターやサーバルームなどでは、ネットワークインフラの高速化対応が急速に進みつつある。

 ネットワークの高速化を実現するには、光ファイバーを用いた配線インフラの増強が必要だ。以前は10Gbpsまでだったアプリケーション規格が、今では40Gbpsや100Gbpsに対応した。それだけでなく、光ファイバーを複数束ねたマルチレーン化によるMPO配線システムの普及も加速するなど、光ケーブルの配線需要がさらに高まっている。

 その一方で複数の規格に準拠したさまざまなタイプの光ケーブルや配線コンポーネントがデータセンターやサーバルームにあふれ始めてもいる。

 メタル配線と異なり光ケーブルは伝送媒体が髪の毛よりも細いため「正しく接続しているのか」の判断が難しい。というのは、正しく接続されていなくても、ある程度は通信できてしまうからだ。また伝送速度が上がるにつれ、性能要件も一段と厳しくなり、それを保証するための試験の信頼性が問題になっている。

 デリケートな光ケーブルをトラブルから未然に防ぎ、いかにして安定的に利用できるかが高速化の重要なポイントになる。そのためこれから必要になる超高速ネットワークの実現には、正しい敷設手順の順守と規格に適合した認証試験を行うことが欠かせない。敷設業者にとって手戻り作業に費やす時間は収益に直接影響するため作業にミスは絶対に許されない。それでは、このような問題に直面する現場にとってどのような検査ツールを選べばいいだろうか。

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