クラウドの台頭によるサーバ統合の波で、検疫システムにもセンター集約型を求める声が高まっている。端末にエージェントを導入したくないという現場ニーズに応えつつ、集約型を実現する検疫システムとは何か。
クラウドサービスが台頭し、サーバリソースがデータセンターへと集約される現在、同様に、検疫システムもセンター集約型の配置をしたいという要望が高まっている。また、既にさまざまなソフトウェアの導入で身動きが取れなくなりつつあるクライアント側に、これ以上専用エージェントソフトウェアを導入したくないという現場のニーズもあり、検疫ソリューションは従来の課題の克服とさらなる進化に迫られている。
多くの検疫ソリューションでは、端末側に検疫用のエージェントをインストールして、ウイルス対策ソフトの稼働状況やOSのセキュリティパッチの適用状況といったセキュリティポリシー適合度をチェック・修正する。エージェントを必要としない検疫システムもあるが、Webブラウザを立ち上げてチェックを受ける必要があるなど、ユーザー側に何らかのオペレーションを必要とするものが多く、シームレスな導入が難しいのが現状だ。
また、検疫チェック後の対応として、通信制御を実施するのが検疫ネットワークシステムのコンセプトであるが、違反端末への通信制御や利用制限は、現実にはかなりきめ細やかに実施する必要がある。これまで検疫システムの必要性が理解されつつも導入が進まなかったのは、違反端末への制限が厳しすぎて融通が利かないシステムが多く、導入のハードルが高いソリューションだったことも原因の1つといえる。
センター集約型が求められるクラウド時代にマッチした新しい検疫ソリューションの姿とは、どのようなものだろうか?
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