バッチ処理の高速化手段として最近注目を集めているのが、Hadoopをはじめとする大量データ分散・並列処理技術だ。その中でも、基幹システムに対応できる可用性・信頼性の高いソリューションへの関心が高まっている。
企業システムで扱われるデータ量は、年々急激な勢いで増え続けている。調査会社IDCジャパンは、2010年10月に発表した「国内ファイルストレージ需要動向」の中で、「2009年から2014年までの間の国内ディスクストレージシステム出荷容量は年平均で45.7%増加する」と予測している。こうした数字を挙げるまでもなく、システム運用管理の現場では、自社システムに蓄えられるデータ量が日に日に増加していく様を肌で感じ取っていることだろう。
こうしたデータ量の増加傾向は、企業システムにさまざまな面で影響を与える。その最たるものの1つが「バッチ処理」だ。現状のペースでデータが増加した場合、夜間行われているバッチ処理を定められた時間内に終了させることが難しくなると予想される。
また、サーバリソースの増強やデータベースのチューニングだけでは近い将来、その限界を迎えるだろう。このように、近い将来、対応しなければならない課題が複数存在する中、増加するデータを有効に活用できる環境を実現している企業が果たしてどれだけあるだろうか?
上記の課題に対処するには、バッチ処理の大幅な高速化手段を講じる必要がある。そこで近年注目を集めているのが、Hadoopをはじめとする、大量データを分散・並列処理する新技術だ。収集した大量のデータを効率良くバッチ処理し、その結果を整理・分析することで、迅速な意思決定や製品・サービスの品質向上に貢献できる。
日立製作所は、特にこの分野のソリューションに力を入れているベンダーの1社であり、Hadoopの他にも「グリッドバッチソリューション」という基幹システム向けの独自ソリューションを提供している。
以降で、それらの具体的な内容を見ていくことにしよう。
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