社外に持ち出したノートPCの情報漏えいを防ぐ有効な手段となるのがHDD暗号化だ。本稿は、HDD暗号化の最新動向をまとめた3つのホワイトペーパーを紹介する。
営業スタッフなど外回りが多い社員にとって、外出先で仕事を進めるのにノートPCは大いに役立つ。一方、社内のノートPCを社外に持ち出すに当たっては、盗難・紛失時の情報漏えい対策が不可欠となる。
ノートPCの情報漏えいをいかに防ぐか。有効な対策となるのが、HDD全体を暗号化する「HDD暗号化」だ。HDD暗号化はOSを含めたHDDの領域全体を暗号化する。仮にノートPCを盗難紛失しても第三者はOSを起動できず、中にあるデータも読み取れない。
本稿は、HDD暗号化製品やサービスの最新動向を解説した3つのホワイトペーパーを紹介する。
遠隔ロック、自己暗号ドライブ対応、サービス化……ディスク暗号ソリューションは新たなフェーズへ
本ホワイトペーパーは、HDD暗号化を取り巻く最新の技術トレンドをまとめている。その1つが導入時間の短縮だ。従来のHDD暗号化製品は、120GバイトのHDDの場合、インストールに4時間以上かかることも珍しくなかった。だが最新のHDD暗号化製品の場合、容量によらず5分程度でインストールが完了するほど高速化しているという。
HDD暗号化の機能を補完する動きが進んでいるのも最近のトレンドだとホワイトペーパーは説明する。端末が盗難を自動的に検知し、端末を起動できなくする技術「Intel Anti-Theft Technology(AT)」は、そうした技術の1つだ。Intel ATの詳しい説明はホワイトペーパーを参照してほしい。
またHDD暗号化製品の不足点を補う動きも活発だという。HDD暗号化製品の場合、メールやUSBメモリなどで外部に移動したファイルは暗号化の対象外になる。そこでHDDだけでなく、USBメモリをはじめとする外部記憶媒体のファイルに対する暗号化機能を備えたHDD暗号化が登場しているという。
ホワイトペーパーはこれらに加え、HDD自体に暗号化機能を備えた「自己暗号化HDD」とHDD暗号化製品の組み合わせによるメリットなど、HDD製品を選定するに当たって把握しておくべきポイントを詳しく解説している。
ノートPCのセキュリティ対策はHDD暗号化だけでは十分でない。社内システムにリモートアクセスする際の通信路の安全性確保やマルウェア対策など、対策すべき項目は数多い。
ノートPCに求められるこうしたセキュリティ対策を一気に実現する手段として、本ホワイトペーパーはセキュリティ統合ソフトウェアの活用を提案している。HDD暗号化機能に加え、マルウェア対策やVPNを利用したリモートアクセス、ポート制御による外部メディアへのデータ持ち出し制限などを統一の管理ポリシーで実現できるのがポイントだ。
出張などで、HDD暗号化を施したノートPCを中国国内に持ち込みたいというケースもあるだろう。だが中国には「商用暗号管理条例」という条例があり、暗号化製品を無許可で利用することは禁止されている。使用には許可申請が必要となるが、何度も出張がある場合などはかなりの負担となる。
本ホワイトペーパーは、中国でHDD暗号化製品を利用するのに必要な申請作業の代行サービスの利用を提案している。暗号化製品の利用状況のヒアリングや申請書類の作成、提出までの作業を代行。中国国内で安心してHDD暗号化製品を利用するための有力な手段となるだろう。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、HDD暗号化製品導入時に参考となる技術文書や製品資料、事例紹介などを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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