高度な技術を駆使した潜入モジュールの脅威が深刻さを増している。既存のウイルス対策ソフトをすり抜けて、気付かないうちに内部情報を抜き取る。PC1台の感染で企業ネットワーク全体が危険にさらされてしまう――。
特定の標的を狙い定め、悪意あるソフトウェアを送り込んで対象の弱点をあぶり出す“標的型攻撃”は、当初は国家レベルのテロに使われる手法だったが、現在ではすっかり一般化してきており、一般企業に対する無差別攻撃にも高度な技術を駆使した潜入モジュール(ボット)が使われるようになってきた。
こうした現状に対し、シマンテックのベイ・キサング氏は従来のセキュリティソフトウェアの限界を指摘し、「社内LANのPCが1台でもボットに感染したら企業のセキュリティ対策は丸裸にされる」と警告する。その上でベイ氏は、企業が現状に対応したセキュリティ体制を構築するための取り組みとしてまず実施すべき調査に「ボットネット活動調査」を推奨する。
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