企業規模を問わず、非効率なストレージ運用に悩む企業は多い。特に中堅・中小企業は増え続けるデータ容量を適切に管理し、バックアップ/リストアにおける作業負荷から解放されたいというニーズが高い。
調査会社が2011年に実施した「国内企業のストレージ利用実態に関する調査」によると、ストレージ投資の重点として最も多く回答があった項目は「データ量増大への対応」、次いで「バックアップの効率化」という結果になったという。
増え続けるデータ容量への対応は企業の規模を問わず、企業システムにおける最重要課題だ。特に、著しく増え続けている非構造化データ(業務文書ファイルや画像、動画など)への適切な対応が求められている。しかし、部門や拠点ごとに個別最適化されたファイルサーバやNAS(Network Attached Storage)を運用している企業が多く、度重なるストレージの増設によってシステムが肥大化し、情報が分散した状態での無節操なデータ管理によってブラックボックス化するケースが多いのが現状だ。
また、データ容量の増加に伴う影響が顕著に現れるのがバックアップ環境だ。通常、何世代にもわたり保管されるバックアップデータは、バックアップ対象のデータが増加するほど、より多くのストレージ容量が必要になる。さらにデータ増加への対策を誤るとコストを無駄に浪費したり、非効率な作業を伴う運用を強いられてしまう。
そうした課題の解決策として、今注目されているのが「クラウド上にデータを保管するストレージ運用」だ。特に、IT予算に余裕がなく、社内にストレージ専任者がいるとは限らない中堅・中小企業にもたらすメリットは非常に大きい。本稿では、最適なバックアップ環境をクラウド化するソリューションの概要とその活用例を紹介する。
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