共有ストレージのボトルネックを解消する「仮想化専用」ストレージの実力とは?ノックスが提供するNAS製品「Tintri VMstore」

サーバ仮想化の適用範囲を広げると、必ずといっていいほどぶつかる「共有ストレージの性能ボトルネック」の問題。その根本的な解決を目指して開発された「仮想化専用」ストレージの導入効果を解説する。

2012年09月24日 00時00分 公開
[ITmedia]

 仮想化技術は、今や企業ITにとって欠かせないテクノロジーとなった。サーバ仮想化が普及し、近年ではデスクトップ仮想化の導入例も増えている。しかし同時に、仮想化環境に特有の技術的な課題も顕在化しつつある。最も代表的な課題として「共有ストレージのボトルネック」が挙げられる。CPUの高速化やマルチコア化、メモリの大容量化が進んだことで仮想マシンの集約度が上がり、共有ストレージのボトルネックや安定性にますます目が向けられるようになってきたのだ。

 こうした課題を解決するために開発されたのが、「Tintri VMstore」だ。Tintri VMstoreは米Tintriが開発した「仮想化専用」のストレージ(NAS)製品で、日本国内ではノックスが2011年9月から販売を手掛けている。ここでいう「仮想化専用」とは、VMware vSphere環境での利用に特化した仕様であることを指す。

 仮想化専用ストレージが持つ機能とは? 例えば、Tintri VMstoreのファイルシステムは、VMwareのAPIと連携することで仮想マシンや仮想ディスクをストレージ側で認識し、仮想マシン単位でパフォーマンスを監視したりチューニングしたりすることが可能だ。加えて、仮想化環境においてはあまり意味を成さないLUNやボリュームなどのレイヤーが存在しないため、その分処理オーバーヘッドが少なくなりその管理もシンプルになる。

 また、仮想化環境で要求される高スループットの要件に対応するため、Tintri VMstoreは独自のハイブリッド型ファイルシステムを搭載している。このファイルシステムに加えてデータの圧縮技術や重複排除技術を用い、データブロックをSSDに保持することで高速なI/Oアクセスを実現し、集約度が高い仮想化環境における共有ストレージのI/Oボトルネックを大幅に軽減する。

photo Tintri VMstoreのアーキテクチャ

 その他、VMware環境に最適化したさまざまな機能を搭載するTintri VMstoreだが、忘れてはならないのが「高い可用性」と「データの保全性」だ。仮想化環境のプライマリストレージでは、データを含めた仮想マシンの環境全体を丸ごと保管する。そのため、ストレージには極めて高い信頼性が求められる。その点、Tintri VMstoreはRAID 6による二重障害への対応やエラーの自動検知・自動修復機能など、極めて高い耐障害性を誇る。

 現在、多くのクラウド事業者が大規模なクラウドシステムのストレージ基盤としてTintri VMstoreの導入を進めている。その信頼性について多くのユーザーから高い評価を獲得していることがうかがえるだろう。ノックスは、Tintri VMstoreが備えるさまざまな基本機能とともに、高いデータ保全性を可能にする各要素技術を詳しく解説したホワイトペーパーを提供している。Tintri VMstoreに興味を持たれた方は、ぜひ参照されたい。

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サーバ仮想化を本番環境で大規模展開する際、共有ストレージにおけるデータ保全の問題が生じやすい。しかし、当初から「仮想化専用」として設計・開発されたストレージであれば、こうした問題に悩まされることはない。

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