評議員会議長は「IFRS財団スタッフによるこの分析は、米国がIFRSをアドプションする上で、乗り越えられない障害はないことを示している」とコメント。
IFRS財団評議員会は10月23日、米国証券取引委員会(SEC)が7月に公表した米国のIFRS適用に関する「最終スタッフ報告」についてのIFRS財団スタッフの分析を公表した。評議員会議長のミシェル・プラダ氏は「IFRS財団スタッフによるこの分析は、米国がIFRSをアドプションする上で、乗り越えられない障害はないことを示している」とコメントした(参考記事:SEC、米国企業のIFRS適用について判断示さず)。
IFRS財団による分析は、SECの報告書に対してコメントをする形で、エグゼクティブサマリーの他、IASBの組織やIFRSへの評価、IFRS適用方法などについて分析している。
エグゼクティブサマリーの結論では「IFRS財団のスタッフはIFRSアドプションに関するSECの分析を、既にIFRSへ移行した他国の経験や学術研究で補足することができた」と説明した。その上でSECがスタッフ報告書で指摘したIFRS適用の課題について、以下のようにコメントした。
「米国の経済規模を考えると、IFRSへの移行に関して特有の難しさがあると考えられるが、そのような難しさは既にIFRSに移行した他国の経験によると、グローバルの単一の会計基準にコミットするという政治的な意思があれば克服できる。加えて米国はIFRSのアドプションを検討している他の国に比べて、移行に向けてより準備が整っているといえるだろう」
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