「Windows Server 2003/2003 R2」の延長サポート終了が2015年7月に迫り、最新OSへの移行を考えなければならない。一時的な延命策として仮想化環境で運用する方法もあるが、ネットワーク経由での脅威に注意が必要だ。その有効策とは?
2014年4月に延長サポートが終了するWindows XPに続き、2015年7月にはサーバOS「Windows Server 2003/Windows Server 2003 R2」(以下、Windows Server 2003)の延長サポートもいよいよ終了する。アプリケーションの移行期間を考慮すると、そろそろ最新OSへの移行を真剣に検討すべき時期に来ている。
一般にサーバOSの移行には、万全な準備が必要とされる。TechTargetジャパンが2013年8、9月に読者会員を対象に実施した「Windows 8およびWindows Server 2012に関する読者調査」によると、「サポートを終了するサーバOSを利用していても、サーバOSの移行計画が明確化できていない」と回答した企業が過半数を占めた(51.1%)。その背景には、Windows Server 2003ベースのシステムを最新のサーバOSである「Windows Server 2012」環境などに移行すべきであると考えているものの、時間的な余裕の確保を目的としてシステムを延命させようという企業の思惑があるようだ。延命策の1つとして、Windows Server 2003で稼働するシステムをOSごと仮想化し、業務アプリケーションを一時的に延命する方法が挙げられる。
しかし、サポートが終了した製品を使い続けると、ユーザーがセキュリティリスクを負わなければならず、時間の経過とともにセキュリティリスクが増大することを忘れてはならない。Windows Server 2003ベースのシステムを移行する際は、セキュリティ対策が重要になる。対策としてはセキュリティ対策ソフトウェアの導入などが考えられるが、ネットワーク経由での脅威については特に注意が必要だ。
ファイアウォールとVLANによる仮想マシンのネットワーク分離も有効な対策だろう。しかし、その実現には多くの手間やコストが掛かるというネックもある。その解決の“鍵”となるのが、ネットワーク仮想化を実現する「Software-Defined Networking(SDN)」だ。その導入メリットについて、サーバ仮想化の動向を交えて次項で詳しく紹介する。
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