43.4%の企業がWindowsタブレットの導入に意欲 読者調査が示す期待感スマートデバイスの業務利用に関する調査リポート

TechTargetジャパンは2014年2月、スマートデバイスの業務利用に関する読者調査を実施した。調査結果からは企業におけるスマートデバイスの導入・検討状況、業務利用の状況などが分かった。

2014年05月01日 13時00分 公開
[ITmedia]

 TechTargetジャパンは2014年2月、TechTargetジャパン会員を対象に「スマートデバイスの業務利用に関する読者調査」を実施した。調査結果からは、企業のスマートデバイスの導入・検討状況から業務利用の状況、スマートデバイスの業務利用に対する懸念点などが明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。

調査概要

目的:TechTargetジャパン会員の企業における、スマートデバイスの導入・検討状況、業務利用の状況について調査するため

方法:Webによるアンケート

調査対象:TechTargetジャパン会員

調査期間:2014年2月5日〜2月18日

総回答数:182件

※回答の比率(%)は小数点第1位または第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。


43.4%がWindowsタブレットの導入に関心

 企業におけるスマートデバイスの業務利用の許可について聞いたところ、19.8%が「全社的に許可している」、36.3%が「一部の職種、役職にのみ許可している」と回答。合計で56.1%の企業が何らかの形でスマートデバイスの業務利用を許可していることが分かった。スマートフォンやタブレットの普及が進んでいることは言うまでもないが、その特徴をうまく生かして業務に活用していこうという企業姿勢の表れだといえる。

スマートデバイスの業務利用の許可《クリックで拡大》

 企業では現在、どのようなスマートデバイスが導入されているのだろうか。「iPad」が41.8%で断トツの導入率。同じくiOSを搭載する「iPhone」は29.1%、「Androidスマートフォン」が24.2%、「Androidタブレット」が18.7%と続く。ビジネス市場においても、コンシューマー市場と同様、iOS、Androidの両プラットフォームが人気となっている。「Windowsタブレット」との回答は12.1%だった。欧米のビジネスパーソンの間で一世を風靡した「Blackberry」は2.7%。

導入済みのスマートデバイス(複数回答可)《クリックで拡大》

 一方で、企業で今後導入したいスマートデバイスについては、興味深い調査結果となった。回答者の43.4%が「Windowsタブレット」を今後導入したいと答え、iPadとAndroidタブレットを抑えてトップとなった。「Windows 8.1」の登場やWindowsタブレットの製品ラインアップが拡充してきたことなどを受けて、企業導入の機運が高まっていると見て取れる。

今後導入したいスマートデバイス(複数回答可)《クリックで拡大》

基幹システム/業務システムとの連携に期待が高まる

 企業での導入が進むスマートデバイスだが、現在、どういった業務で利用されているのだろうか。「メール」(52.2%)と「スケジュール管理」(42.9%)が他の回答を引き離している。「Web検索」(29.7%)、「プレゼン資料やカタログ、デモなどのビュワー」(27.5%)がこれに続く。現状では、ごく一般的なスマートデバイスの利用にとどまっており、基幹システムや業務システムと連係するといった環境整備はまだそれほど進んでいないことがうかがえる。

現在業務で利用するスマートデバイスの用途(複数回答可)《クリックで拡大》

 今後業務で利用したいスマートデバイスの用途を聞いた場合、「スケジュール管理」「メール」「ビュワー」が依然として上位を占める。しかし、注目すべきは「営業支援、顧客管理システム(SFA、CRMなど)」(33.5%)や「勤怠管理、人事システム」(25.8%)、「基幹系業務システム」(24.2%)、「ファイルサーバ、文書管理システム」(22.0%)といった基幹システム/業務システムの利用に期待が高まっている点だ。メールやスケジュール管理といったこれまでの使い方から一歩進み、業務により深く関与した活用方法が求められているといえる。

今後業務で利用したいスマートデバイスの用途(複数回答可)《クリックで拡大》

セキュリティに対する懸念が上位を占める

 携帯性や機動性に優れるスマートデバイスであるが、業務利用の際、企業はどのような懸念を抱いているのだろうか。74.7%が「端末の紛失・盗難」と回答した他、「重要情報の漏えい」(46.2%)や「マルウェアなどのインストール」(40.1%)、「リモートアクセス時のセキュリティ」(37.4%)などセキュリティに対する懸念が上位を占めた。これらの懸念を解決するものとして、「リモートアクセス(VPNなど)」「マルウェア対策」「モバイルデバイス管理(MDM)」といった製品/技術にますます注目が高まりそうだ。

スマートデバイスの業務利用に対する懸念点(複数回答可)《クリックで拡大》

 その他、調査では「スマートデバイスを導入する際の選定ポイント」や「スマートデバイスの導入に対して期待すること」「スマートデバイスと社内システムとのデータのやりとり」「スマートデバイスのためのセキュリティ対策として、今後必要だと考える製品/技術」などについて聞いた。詳細なアンケート結果は、以下から閲覧できる(TechTargetジャパン会員限定)。

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