クラウド狂想曲に巻き込まれない、ハイブリッドクラウドの正しい作り方進化するネットアップのクラウド戦略を読み解く

企業がハイブリッドクラウド環境を効率的に運用するためには、先進技術の導入やサービスの提供を待つ必要があると考えてはいないだろうか。既に独自の技術で一定の成果が上がっている例もある。

2014年11月28日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 企業におけるクラウドの活用が進むにつれ、いっときの「クラウドブーム」「クラウド狂想曲」のような状況も落ち着きを見せ始めた。かつては「クラウド万能説」が幅を利かせた時期もあったが、現在は用途に応じてパブリッククラウドやプライベートクラウド、オンプレミスを使い分けるハイブリッドな環境が現実的であるとの結論に、多くの企業が落ち着きつつあるようだ。

 しかし、こうした環境を実現する場合、現時点ではまだ多くの技術的なハードルが立ちふさがっている。細かな論点を1つひとつ挙げればきりがないが、一言でいえば、パブリッククラウドとプライベートクラウド、オンプレミスの間の相互運用をする際、これらを一元管理できる環境がまだ十分に整備されていないのだ。あるいは、異なるクラウド環境の間でシステムを自在に移行させたり、データをやりとりできる技術やインタフェースもまだ普及していない。

 企業がハイブリッドクラウド環境を効率的に運用するためには、こうした技術や標準規格の提供を今しばらく待つ必要があるのかもしれない。しかし中には、独自の技術でこうした課題の解決に挑み、一定の成果が上がっているケースもある。本稿では、ハイブリッド環境の構築、運用に役立つヒントを紹介する。


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