Marks & Spencerはロジスティクスを改善するためのバックエンドプロジェクトを予測分析の革新へと膨らませ、取締役レベルの意思決定の原動力とした。
小売大手のMarks & Spencer(M&S)は、高度な予測分析技術を導入するプロジェクトを経て、商品在庫を適切に確保する能力が大幅に向上したと主張する。クリスマス需要に十分対応できるだけのミートパイや七面鳥を傘下のスーパーマーケットに行きわたらせる上でも、同プロジェクトが重要な役割を果たした。
同社は2014年11月、4年ぶりの増益を計上した。予測分析を使い始めたのは、サプライヤー管理の効率向上と、小規模店舗に幅広い商品を展開することが目的だった。最初は後方プロジェクトとして始まり、複雑な売り上げや顧客データを図表に変換して経営陣にも理解できるようにするソフトウェアをテストしていたが、今では取締役会の意思決定の原動力となり始めた。
「デジタルに関心のある相手に生のデータを示すと、その場で決断する気になってもらえることが分かり始めた」。M&Sのエンタープライズ分析責任者、ピート・ウィリアムズ氏はそう話す。
M&Sは2013年2月、データ可視化ソフトウェアの全社的な導入に着手した。同ソフトウェアでは、ITの経験がほとんどない業務担当者でも複雑なデータセットを分析できる。米TIBCO Softwareの「Spotfire」は、店舗への配送管理方法やサプライヤーとの関係を改善する助けになったと、ウィリアムズ氏は本誌Computer Weeklyのインタビューで語った。
M&Sが得た最初の成功の1つは、同ソフトウェアを使ってWebサイトの問題を調べたことだった。同社は2013年、オンラインショッピングサービスの大々的なリニューアルを行った。ところが、Webサイト上で「在庫あり」と表示されていた衣類が実は品切れだったという苦情があり、オンラインの売り上げは8.1%減少した。Spotfireで分析した結果、意外な事実が判明した。
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