アクセス急増に立ち向かう 大規模Webアプリケーションサーバの新たなアプローチOSSを活用したロードバランサ専用機、商用ミドルウェアからの脱却

ネットが社会に根付き、モバイル機器の利用が広まるに伴い、アクセスの急増によるWebサーバへの負荷が増し、対応のための追加コストや手間に悩む企業は多い。この現状を抜本的に解決する新たな対応策が登場した。

2015年09月30日 10時00分 公開
[ITmedia]

 インターネットを利用した各種サービスの広がりを受け、Webでの動画を含むリッチコンテンツの利用が急増している。総務省の「平成26年版 情報通信白書」によると、国内ISP(インターネットサービスプロバイダー)6社の総月間ダウンロードトラフィックは前年度比36.4%増の1146.3Gbpsに到達。そのうち約8割が、リッチコンテンツを含むHTTP通信とみられている。

 その結果、多くの企業が直面することになった問題が、Webサーバやアプリケーションサーバの負荷増大である。Webの事業活用に取り組む企業にとって、サービスレベルを高く維持するためにも、この課題への対応が欠かせない。

 そこで以前から採られてきた手法が、ロードバランサによる負荷分散と、Webサーバの追加による能力増強を組み合わせた、いわゆるスケールアウト型のアプローチである。この手法であれば、Webサーバの導入にそれほど時間を要すことなく短期での能力増強が可能だ。

 ただし、昨今のトラフィック急増によって、このスケールアウト型アプローチにも限界が見え始めている。本稿ではスケールアウト型の問題点を探るとともに、その解決に向けた手法を解説する。


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