仮想環境やプライベートクラウド環境を運用する際、複雑になりがちなバックアップやDR(災害対策)。これらを劇的にシンプルにする手段を紹介する。
今日、仮想環境は多くの企業で導入が進んでおり、以前に増して一般的な技術になってきている。本稿では、仮想環境やプライベートクラウド環境におけるバックアップ/DR(災害対策)の手段を紹介する。複雑になりがちなバックアップとDR構成を劇的にシンプルにする方法だ。
1 | アンケートに見る、現状のバックアップの課題 |
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2 | Replication Directorによるバックアップ/DR構成のシンプル化 |
3 | Replication Directorの動作を見ていこう 3−1 バックアップ/レプリケーション 3−2 リストア |
4 | DRサイトでの復旧 |
本題に入る前に、まずはTechTargetジャパンが実施したアンケートを基に、現状のバックアップに対する課題を確認しておこう。
TechTargetジャパンが2015年2、3月に実施した「バックアップ・リカバリ環境に関する読者調査」によると、「バックアップ環境構築の目的やきっかけ」は「BCP(事業継続計画)/DRのため」が最も多い。
「導入しているバックアップ環境が不満である理由」に関しては、バックアップ/リストアに時間がかかる点、運用(日常の運用、有事の際のDR運用)が複雑である点が上位にきている。
DRを実現するためには、遠隔地へのバックアップデータの複製や、有事の際の復旧時間(RTO)の設計をまず考えようとしてしまいがちだ。だがその前に、ストレージ統合、仮想化によりサーバを統合した上で、バックアップシステムの統合を行う必要がある。すると、必然的にバックアップ対象が大規模になり、バックアップをいかに短時間で終わらせるか、いかに手間を掛けずに運用していくかが重要になってくる。調査結果からは、まさにそうした課題に直面していることが分かる。
筆者は年に100件近くのバックアップ案件を支援している。その際に頻繁に聞く課題は下記の通りである。
DRを目的にバックアップシステムを更改/統合する案件が多い一方で、機能面や運用面、コストについて懸念している人も多い。TechTargetジャパンのアンケート結果とほぼ同じ内容だ。以降では、これらの課題に対する最適な解決策として、「Veritas NetBackup」(以下、NBU)と「NetApp clusterd Data ONTAP」(以下、NetApp)の連係製品である「Replication Director for VMware」(以下、Replication Director)を紹介する。
提供:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 ITサービス事業グループ 製品・保守事業推進本部 木島 亮
アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部