基幹システムをクラウドで……、そのために欠かせない可用性をどう実現する?ついに可能になった「クラウドでHAクラスタ」

クラウドの普及に伴い、基幹システムのクラウド化が加速する現在、課題として浮上しているのが基幹システムに要求される可用性の確保だ。この課題に対応するため、クラウドの先進企業がタッグを組んだ。

2016年02月22日 10時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 「クラウドファースト」の掛け声の下、企業システムでのクラウド活用が進んでいる。情報系システムのクラウド化から始まり、現在は高い可用性が求められる基幹システムにもクラウド化の波が押し寄せている。

 ところが既存のシステムをクラウドへ移行しようとすると、途端に大きなギャップに阻まれる。既存システムは、クラスタをはじめとする冗長化技術を使い、システム全体の可用性を高めてきた。

 一方、クラウドネイティブな考え方では、HAクラスタやスケールアウトによりインフラの可用性はクラウドプロバイダーが確保するが、サービス全体を継続させるためには、アプリケーションの可用性を利用者が確保しなければならない。オンプレミス環境とパブリッククラウドでは、可用性を実現する考え方が異なるため、単純に既存システムを移行すると、動作はするが十分な可用性が確保できないということが発生してしまうのだ。また、企業システムは単に動けばよいというものではなく、動いた後の運用管理こそが重要であり、オンプレミス環境で慣れ親しんだ方法で運用管理したいというユーザー企業の要望も強い。

 基幹システムのクラウド化、特に高度な可用性と運用管理の実現に関して、どのような問題点があり、どのような解決策があるのか、詳しく解説しよう。

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