モバイル端末向けアプリの開発にAPIを活用する際には、考慮すべき課題がある。その課題とは何か。解決策はあるのか。詳しく解説する。
システムのデータや機能を他のシステムに提供する際のインタフェースとなるAPI(Application Programming Interface)を取り巻く動きが活発化している。さまざまなAPIを生かして新たなアプリケーションやビジネスを生み出す動きは「APIエコノミー」とも呼ばれ、APIそのものへの関心度も高まりつつある。
今や主要なクライアント端末となったモバイル端末向けのアプリ開発においても、APIが活用されることは珍しくない。だがその開発に当たっては注意すべきことがある。
持ち運ぶことを考慮して小型、薄型に設計されたモバイル端末は一般的に、据え置き型のクライアント端末と比べて処理能力が劣る。さらに外出先での通信に利用する携帯電話回線も、固定回線と比べると常に安定しているとは限らない。頻繁なデータのやりとりが発生する複数のAPIを利用したモバイルアプリでは、こうした環境を考慮した設計が必要となる。
モバイルOSは多くの種類やバージョンが混在していることも厄介だ。APIのバージョンアップ時には、多くの場合アプリの更新も必要になる。クライアント側アプリとサーバ側のシステムで構成されるモバイルアプリの場合、サーバ側のAPIを更新できても、全てのOSやバージョンに向けたクライアント側アプリを一斉に更新するのは簡単なことではない。現実的には複数世代のAPIを並行して運用する必要があり、その違いに対処する仕組みも求められることになる。
APIを活用したモバイルアプリ開発におけるこうした課題に、どう対処すればよいのだろうか。解決のための具体策を探る。
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