情シス部門と業務部門の連携でできる新しいシステム構築とは成功事例に学ぶ「短期開発」の可能性

戦術用語に「諸兵科連合」という言葉がある。戦車や歩兵といった異なる兵種が連係して強力な戦力を発揮する運用方法だ。ビジネスでも「情シス」「業務」の連係で業務効率を大幅な改善が可能になる。

2016年09月01日 10時00分 公開
[ITmedia]

 システム構築というと、通常は情報システム部門(情シス)と業務部門の役割が明確に分かれている。業務部門から依頼を受けた情シス担当が要件を整理し、仕様を固めて自分たちで構築していくか、必要に応じて外部の開発ベンダーへ依頼する、といった具合だ。

 だがこうした分業体制では、当初の工期が延び、追加のコストが必要となることも少なくない。情シスがシステムが業務部門のイメージと異なり作り直しになったり、開発途中でも業務都合によって機能が追加または変更になったりするからだ。

 忙しい情シス部門にとって、工期延長による負担増も仕様変更によるコスト増も決して歓迎したくない。システム稼働後に発生する変更作業も含めて、このような手戻りによるロスは「できればなくしてしまいたい」というのが、多くの情シス担当者の本音ではないだろうか。

 一方で無駄な工数の発生を大幅に抑えることに成功したおかげで、わずかな期間でシステムが構築できた事例もある。その企業は、急増する問い合わせへの迅速な対応を目的に、それまでの表計算ソフト「Microsoft Excel」とデータベースアプリケーション「Microsoft Access」による管理をやめ、情報を一元化できる問い合わせ管理システムを構築。情シス担当と業務部門が二人三脚でシステム構築にあたる体制をとった。

 その企業は、どうやって情シスと業務部門の共同開発体制を実現していったのか。その成功例を詳しく見ていこう。

※この記事はキーマンズネットからの転載記事です。

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