TechTargetジャパンは2016年5〜7月に、「企業のクライアント環境に関する読者調査」を実施した。本レポートでは、その概要をまとめた。
TechTargetジャパンは2016年5月30日から7月11日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象に「企業のクライアント環境に関する読者調査」を実施した。調査結果からは、クライアント端末の導入状況や導入後の課題などが明らかとなった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したレポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。
目的: TechTargetジャパン会員のクライアント環境の導入、検討、業務利用の状況について調査するため
方法: Webによるアンケート
調査対象: TechTargetジャパン会員
調査期間: 2016年5月30日から7月11日
総回答数: 368件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
読者調査の結果によると、現在業務で使用しているクライアント端末の種類は、「デスクトップPC」が76.9%、「ノートPC(15インチ以下)」が64.1%、「ノートPC(15インチ以上)」が57.1%だった。業務利用ではデスクトップPCが大半を占め、ノートPCは15インチ以下のサイズが優勢だ(複数回答、以下同じ)。
一方で少なかったのは、タブレットとしてもノートPCとしても使える「2-in-1端末」(3.8%)と、機能を最小限にした「ゼロクライアント」(1.9%)。2-in-1端末についてはビジネス向けのものも出てきているが、まだ企業が一括導入する段階にはないようだ。「タブレット端末」(36.4%)の回答者が移行する可能性もあるため、今後も注目して経過を見ていきたい。ゼロクライアントは、Windowsのような汎用(はんよう)OSを搭載せず、CPUやHDDも持たない、シンクライアントよりも機能を絞った端末である。高度なセキュリティを実現するが、利用には仮想デスクトップ環境へのネットワーク接続が前提となり、導入のハードルが高いと考えられる。
業務で使用しているクライアント端末のOSに関しては、「Window 7」が9割以上だった。「Windows 10」を導入している割合は26.6%と、「Windows 8/8.1」(23.1%)よりは多いもののまだ少数派だ(詳細は文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。その理由は何か。
Windows 10を導入する上での課題を聞いたところ、「業務アプリケーションとの互換性に不安がある」と回答した割合が70.9%と圧倒的に多く、「PCや周辺機器との互換性に不安がある」(43.5%)が2番目だった。こうした不安は、バージョンアップのたびに騒がれるものであるが、他に「UIの変更でユーザーの操作性が低下する」(28.0%)、「強制アップグレードが起こる」(22.8%)といったWindows 10ならではといえる不安も見受けられた。
その他、回答者の詳細な属性、Windows 10の導入予定、使用しているクライアントPCのメーカー、モバイル端末導入における懸念事項など、本稿で紹介できなかった内容も含めた調査レポートの完全版を提供している。以下から詳細なアンケート結果が無料ダウンロードできるので、ぜひ確認していただきたい(TechTargetジャパン会員限定)。
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