ゆうちょ銀行が財務会計システム刷新、オールフラッシュで業務スピードアップ肌で感じたテクノロジーの進化

ゆうちょ銀行が財務会計システム基盤にオールフラッシュストレージを採用。安定稼働するアプリケーションはそのままに、3つの「プラスα」を実現した導入事例を紹介する。

2017年04月06日 10時00分 公開
[ITmedia]

 ゆうちょ銀行は、日本最大の預金残高を誇り、世界でも有数の資産規模を持つ銀行の1つである。中核となる預金事業を支えるITサービスの1つが、勘定系のデータを収集し、決算処理、さらに知見をまとめるために用いる財務会計システムだ。

 財務会計システムは、取引入力に始まり、債権・債務管理、購買管理、固定資産・不動産賃貸管理、予算管理、一般会計、財務分析と多岐にわたり、銀行としての健全性を確保し、自行のビジネス状況を理解するための重要な基幹業務をカバーしている。

 民営化後の2011年に複数のシステムを統合して構築された財務会計システムは、取引拡大や2015年の株式上場に伴うデータ/トランザクション量の増加により処理時間が長くなり、業務への影響が懸念される状況であった。また、保守契約の満了も迫っており、今後の運用を見直す機会でもあった。こうした状況の中、ゆうちょ銀行は、単なるアプリケーションの寿命延伸ではなく、「スピード」「保守性」「運用性」の3つを大きく改革するプロジェクトの立ち上げを決断した。

 ゆうちょ銀行は新しい財務会計システム基盤でどのような工夫を凝らしたのか。どのようなテクノロジーやソリューションを選定したのか。新たな基盤上での稼働を開始し、帳票出力が最大50倍速になるなど大きな成果を達成した新たな財務会計システムの詳しい話を聞いた。

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