AWSがクラウド市場のリーダーであることに疑問の余地はない。しかし、部分的にではあるが競合の評価がAWSのそれを上回り始めた。Google Cloud PlatformやMicrosoft Azureが逆転する日がくるかもしれない。
「ユーザーに提供する金銭的価値の点で、GoogleはAmazon Web Services(AWS)よりも優れている」「Microsoftは侮れない挑戦者」
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調査会社451 Researchは、このほど発表した最新版のレポート「Voice of the enterprise」で、こんな分析結果を示唆している。このレポートには、世界各地の企業でクラウドに関する意思決定権限を持つ700人以上の人々の回答に、企業でIT関連の購買権限を持つ5万人で構成されるパネルからのフィードバックを加味した結果が記載されている。
回答者は、IaaS市場の覇権を争っている各社が発表した施策と実績をランク付けするように依頼されていた。
回答者全員のフィードバックを総合すると、AWSはサービスの幅広さ、ブランドの評判、技術的な専門知識、イノベーションなどさまざまな面で、依然としてパブリッククラウド分野の競合他社を寄せ付けない強さを見せている。
ただし2017年のレポートでは、この1年の間に競合他社がAWSを追い越した分野も幾つかあると指摘している。例えば「Google Cloud Platform」(GCP)は、金銭的な費用対効果の面で最高のパフォーマンスを実現したIaaSサプライヤーとして、今回評価が急上昇している。また、IBMとMicrosoftも、ユーザーのビジネスニーズを「理解する」能力が安定して、AWSよりも高い評価を得ている。
調査対象者の55.8%がAWSを利用していると回答し、39%がAWSを「最重要」IaaSプロバイダーであると評価した。この項目ではMicrosoftが35%と小差で続いている。
2016年版の同レポートでは、Microsoftを「最重要」IaaSプロバイダーであると評価した回答者はわずか20.2%にとどまっていた。451 Researchは2017年のレポートで、Microsoftをパブリッククラウド分野の「侮れない挑戦者」と表現している。
451 Research調査部門のバイスプレジデントで、同社「Voice of the enterprise: cloud transformation」サービスの主席アナリストを兼務しているメラニー・ポージー氏は、2018年の評価に大きく影響する可能性がある動きを以下のように分析する。
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