働き方改革を機にリモートワークを導入する企業が増えつつあるが、ここでも課題となるのがセキュリティ対策だ。リモートワークの利便性とセキュリティを両立する手法とは。
働き方改革の一環で、在宅勤務やリモートワーク制度を採用する企業が増えつつある。背景には、モバイル端末や無線ネットワーク、SaaS(Software as a Service)に代表されるアプリケーションの急速な進化によって、社外で業務をする仕組みを整備しやすくなったことがある。
リモートワークの利用に当たりIT部門の頭を悩ませているのが、新技術の取り込みによるシステム構成の複雑化や管理対象の増加によって、情報セキュリティに“穴”が生じやすくなることだ。場所を問わず社内外のITリソースを利用できるリモートワークでは、リスクが顕在化した際の影響が甚大になりがちなことを考慮すると、これは決して看過できない問題だ。とはいえ、エンドユーザーにとっての高い利便性をできる限り損なわず、“セキュリティ”と“使い勝手”を両立させるのが理想であろう。
2017年9月21日に東京・千代田区で開催されたセミナー「狙われる働き方改革」では、リモートワーク環境における情報セキュリティの在り方をテーマにした講演がなされた。本稿では講演の内容を基に、リモートワーク環境の整備に向けて企業が直面している課題を整理するとともに、打開に向けた具体的な道筋を解説する。
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