この1年ほどで広く注目され、利用が進みつつあるコンテナ技術。一般的な企業ITの中でコンテナはどこまで使えるのか、利点は何かを整理、着手の手順を紹介する。
この1年ほどで、先進的なIT企業や技術開発に注力するITベンダーの多くがコンテナ技術に力を入れ始めている。特に、「Docker」を中心としたコンテナ技術が開発の現場に定着し始めたことから、コンテナを効率よく運用管理する手法への関心が高まってきた。現在は、その代表的なツールである「Kubernetes」が存在感を一気に高めている状況だ。
Kubernetesは、Googleの技術者らが自社のアプリケーション運用を効率化する目的で開発したツールを源流に持つオープンソースソフトウェアだ。現在はクラウドネイティブなコンピューティング環境を推進する団体CNCF(Cloud Native Computing Foundation)が開発を主導している。
2017年は主要クラウドベンダーがこぞってKubernetesへの対応を表明した年だった。口火を切ったのはIBMだ。2017年3月に「IBM Cloud(当時はBluemix)」でのサービス提供を開始すると発表。その半年後にはオンプレミスでKubernetes環境を構築できるソフトウェアの提供を開始した。
半年ほど遅れてMicrosoftやAmazon Web Servicesなども対応を表明、「あらゆるアプリケーションのコンテナ化は必須、その管理はKubernetesがデファクトスタンダード」――そんな状況が生まれつつある。いったいなぜKubernetesはここまで注目されているのか。その原因を探ると、デジタル化を目指す企業の「現場」に巻き起こる変革の波が見えてきた。
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