中堅・中小企業を取り巻く事業環境は過酷だ。資金力のある大手、機動力の高い新興企業が幅をきかせる中、リソースが少ない中堅・中小企業はどう収益力を強化できるか。
日々の業務に追われているにもかかわらず一向に利益が上がらない――。そんな悩みを抱えている企業は少なくないだろう。一方で、類似した市場環境で高い収益力を誇る企業もある。この差はどこで生まれるのだろうか。
その問いへの答えとして「生産性の向上」が考えられる。ただし、ここで注意したいのは、個人や部門単位でパフォーマンス向上を図ったとしても、必ずしも企業全体の収益への貢献や生産性向上と結び付くわけではないということだ。ならば、企業活動に関わる全ての部門と人員が、付加価値の創出、あるいは収益増にダイレクトに貢献したくなる仕組みを作るしかない。
大企業ならいざ知らず、必ずしも予算が潤沢でない中堅・中小クラスの企業に、そんなことができるのだろうか。本稿では、実在の企業を参考に、中堅企業が無理なく実現できる増収増益の仕組み作りを見ていく。
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