「クラウド移行して正解だった」と考える企業、課題解決の決め手になったのは?事例で学ぶサービス選定のポイント

ビジネスで扱うデータ量が増大している今、オンプレミスにこだわらずクラウド技術も積極的に活用すべきだ。しかし現実には専門性を持った担当者不足や移行後の最適な設計といった数々の難問がある。これらの課題も、信頼できるクラウドサービスならば解決できる。

2019年02月04日 10時00分 公開
[ITmedia]

 多くの企業が、既存のITシステムのクラウド化に関心を寄せている。それは経営者も現場担当者も、互いに肌で感じていることだろう。ところが総務省の「平成29年通信利用動向調査」によれば、クラウド利用企業の割合は増加傾向にあるとはいえ、2017年度でも56.3%(全社利用中/社内の一部で利用)にとどまったという。

 「クラウドを利用しない理由」には「必要がない」「情報漏えいなどセキュリティに不安がある」「クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい」という回答が上位に挙がっている。一方、「クラウドを利用する理由」には「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」「どこでも機器を選ばずに同様のサービスを利用できるから」「運用が安定し可用性が高くなるから」という理由が挙がっている。

 矛盾しているようだが、調査結果で挙がった「クラウドを利用しない理由」は、クラウドを利用することで解決できる可能性があるのだ。ただし、クラウドのメリットを最大限に引き出す手法やサービスをきちんと選定することが前提だ。クラウド移行が成功すれば、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)といった先進技術を活用しやすくなる。ビジネスを大きく躍進させるチャンスを生み出せるだろう。

 本稿では、システム移行に踏み切った幾つかの企業の事例を紹介しながら、クラウド化を成功に導くポイントについて解説する。


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