社外勤務者のスキルを向上 低予算で誰でも活用できる情報交換ツールとは

スキルやナレッジの属人化に悩む企業は少なくない。情報を組織横断的に活用、ビジネスに反映し企業価値を高めるためには何から始めればよいのだろうか。成功企業の足跡をたどる。

2019年08月20日 10時00分 公開
[ITmedia]

 「業務のスキルやノウハウがあの人に偏ってしまっている――」そんなことを感じた経験はないだろうか。できる営業担当者に良い情報が集まってくるのは昔から珍しくないことだが、ビジネス環境の変化が激しい昨今、最新の情報をいち早く取得し、組織横断的に活用、ビジネス施策に反映できるかどうかは、ますます重要になってきている。

 社内で情報を共有するための仕組みとして、企業ポータルなどを活用している企業もあるだろう。しかし多くの従業員が外回りや出張、在宅勤務などでばらばらに働いている企業では、ツールの「社外利用」に制限があったり、利用できたとしてもライセンスコストが高くついたり、全員が使いこなせず情報が行き届かなかったりと、思うように情報共有の仕組みを構築できないことがある。ITにかける予算に限りのある企業ならなおさらだ。

 観光・旅行業界に特化した人材派遣業を営むフォーラムジャパンも、そうした課題を抱える企業だった。同社はツアー旅行の添乗員を中心に、バスガイド、通訳案内士、旅行事務員といったさまざまな職種の人材を多くの企業に派遣している。中でも派遣人数が多い添乗員は、一年中、地方や海外を飛び回っているため、出社や担当者との対面機会がなかなか持てない。

 添乗員に、会社側からいかにスムーズに情報を伝達するか。あるいは添乗員からどうやって最新の情報を吸い上げ、それを他の添乗員にフィードバックするか。さまざまな方策を検討した結果、同社が選んだのが「1ユーザー当たり月額150円」のクラウドサービスだった。その活用が情報共有に寄与しただけでなく、「企業価値の向上」にまで貢献したと語るフォーラムジャパン、その軌跡を紹介しよう。

※本稿は、キーマンズネットからの転載記事です。

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