冬の北海道の予測困難な路面状況を、クラウドとデータ活用で乗り越えた企業がある。いちたかガスワンでは、ベテラン配送員のノウハウをシステム化し、基幹システムとのクラウド連携を組み合わせ、大幅な業務改善に成功した。
北海道のエネルギー供給を担う1社、いちたかガスワンでは、家庭や事業所へ定期的に灯油を配送している。だが、冬季の北海道では、継続的な降雪と寒さにより道路状況の悪化が避けられない。この予測困難な中での配送は、ベテラン配送員のノウハウによって維持されていた。
そこで同社は、このノウハウをシステム化し、タブレット上の地図で顧客の住所や給油タンクの位置、駐車する場所などを確認できるようにした。加えて、配送タイミングを把握しやすいように、基幹システムとクラウド連携し、過去の給油実績の一覧表示も可能とした。これはペーパーレス化にもなり、配送員のみならず管理側の負荷軽減にもつながったという。
さらに同社が取り組んでいるのがAIの活用だ。気象情報を取り込むことで、灯油消費量を予測し、次回配送日を高精度で予測できるシステムの開発を進めている。アジャイル手法を活用し、スピーディーかつ段階的な状況改善に成功した同社の事例からは、多くの企業に通じる開発ノウハウが見つかるだろう。
みなさまがお持ちのアイティメディアID会員情報で「Think Online 2019──デジタル変革の道しるべ」のコンテンツをご覧いただけます。
以上で登録は完了です。動画の閲覧が可能になります。
提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部