これからの企業競争に生き残るためには、経営とシステムを一体で考える必要がある。だが企業にとってそれは難題だ。どうした考え方や視点が必要なのか。企業事例を基に説明する。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展を見据え、レガシーシステムを刷新する動きが活発化する。日本国内に加えてグローバルにも事業を広げる火災報知設備メーカーのホーチキもその一社だった。
同社は2012年に「SAP ERP」を導入し、幾度かのリプレースや基幹システム回りの改善に努めてきた。問題はグループ企業で運用する老朽化した基幹システムだ。これを機に、統一環境でグループ経営の管理指標を可視化し、グループ企業を含む組織全体で同一の経営情報を共有できるよう基幹システムの大型刷新プロジェクトを立ち上げた。
しかし、ホーチキでプロジェクトを担当するのは5人。しかも、システムインテグレーターに頼らないという。少数精鋭でこの大型プロジェクトをどう乗り切ろうというのか。ホーチキが進めるプロジェクトと狙いを見ていく。
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