コンテナ化されたアプリケーションを管理し、スケーリングを“指揮”するテクノロジーとして脚光を浴びるKubernetes。今、世界規模で利用が進んでいるが、本番環境で本格的に利用するには1つ心配な点がある。
コンテナ技術は、今や当たり前のように多くの開発現場で使われている。1つのカーネルにコンテナと呼ばれるアプリケーション実行環境を複数配置でき、それぞれの実行環境にゲストOSを必要としないため処理のオーバーヘッドが少ないのが特長だ。限られたサーバリソースを効率良く使用でき、起動や停止が速い上に実装サイズを小さく抑えられるという利点がある。
ただ、扱うコンテナの数が増えればそれらを管理してスケーリングを“指揮”する仕組みが必要だ。その役割を担うものとして注目を集めているのがコンテナオーケストレーションツールの「Kubernetes」である。これは、もともと「Borg」と名付けられたGoogleの社内クラスタ管理システムであったが、その後にオープンソース化された。
Kubernetesに対する市場の期待は高く、ある調査機関によれば米国のコンテナ市場の35%はすでにKubernetesベースで進められており、その割合は今後も増え続けると予想されている。
その一方で課題もある。これを乗り越えなければ、Kubernetesという技術はこれ以上前進しないだろうというのだ。いったい、どんな壁が立ちはだかっているというのだろうか。
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