2027年の「SAP ERP」のサポート終了に備えて「SAP S/4HANA」への移行を検討する企業は、移行先のITインフラも再考する必要がある。S/4HANAのITインフラ選びで直面しがちな“落とし穴”と、失敗を避ける方法を説明する。
次世代ERP(統合基幹業務システム)の「SAP S/4HANA」は、経営の高度化を推進したい企業にとって強力な武器となる可能性がある。S/4HANAはインメモリデータ処理技術をベースに処理を高速化・リアルタイム化することで、データに基づいた迅速な意志決定を支援する。
「SAP ERP 6.0」のメインストリームサポートが2027年末に終了することも、S/4HANAを導入する動機となる。だが既存のSAP ERPからS/4HANAへの移行を検討する時間的な余裕はあまりない。
S/4HANAを導入する上で悩ましいのがインフラの選定だ。メモリにデータを保持して高速にデータ処理するシステムのため、ハードウェアのメモリ性能は極めて重要だ。一般的なPCと同様のx86系CPUを搭載したIAサーバでは安定した稼働に不安が残る。昨今はオンプレミスシステムの運用負荷の肥大化を避けるためにクラウドサービスという選択肢もあるが、いずれにせよ安直にインフラを選ぶと重大なトラブルを招く可能性も否めない。
S/4HANAを安定的に運用しつつそのパフォーマンスを最大限に引き出すハードウェアは、どのように選べばよいのか。
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