人手が不足しているが、候補者の採用を進めても、非ITの上層部を説得できず採用につながらない。IT部門も候補者のスキルや知識を十分に把握できていない。こうした状況で活用できる質問例を紹介する。
AI(人工知能)の台頭、DXの推進、SaaSの多様化と、企業のIT部門に求められる知識や役割は高度化している。これからのIT部門をリードする人材を”確実に採用したい”採用担当者に、面接時、採用候補者の実務能力を見極めるために使える質問例を贈る。今回は、AI編だ。
想定する質問者:AIを活用した社内システムの開発や導入を進めている企業のIT部門の管理職と非ITの経営層
質問の前提となる資格:G検定
関連用語:過学習(オーバーフィッティング、学習データの特定の情報を記憶してしまい、その情報に関する回答の精度は高いものの、新しいデータに適合できず適切に回答することが難しい状態)、汎化性能(AIモデルが、学習したデータ以外の未知のデータに対しても正しく予測したり判断したりできる能力)、ホールドアウト検証(あるデータを「学習用」と「評価用」に分けて、未知のデータに対するモデルの汎化性能を確認する方法)
「新製品の販売数を予測するAIを開発しました。開発チームは『過去のデータ』を使ったテストで99%という高い予測精度を達成したと報告しました。しかし、実際に新製品を発売し、AIを使い始めたところ、予測が全く役に立ちませんでした。この現象を何と呼びますか。また、この問題を防ぐために、PoC(概念実証)の段階で、AIモデルをどのように評価すべきか、分かりやすく説明してください」
「AIの計算速度が遅いか、サーバのスペックが足りなかったため、リアルタイムのデータ処理に対応できなかったのが原因です」
「この現象は過学習と呼ばれます。AIが学習データに完璧に適合しすぎるあまり、未知のデータに対しては適用能力を失ってしまう状態です。これを防ぐには、PoCの段階で学習データとは別に検証用のデータセットを用意し、AIが未知のデータでも正しく予測できる能力を持っているかを客観的に評価する必要があります」
候補者は、過学習の問題を計算リソースやCPU、GPUといったインフラの問題と誤認しており、AIモデルの本質的な評価指標である汎化性能の概念を理解していない可能性がある。
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