CATV事業者/ISPが注目する帯域利用効率化の切り札「公平制御」とはCATVに最適な帯域制御装置「PureFlow FS10-CATV」

動画共有や音楽ダウンロードなどが常用化、ネットユーザーの利用帯域が急拡大する中、一部の“ヘビーユーザー”がベストエフォートの回線を圧迫している。この状況を改善する「公平制御」の考え方が注目されている。

2008年10月08日 00時00分 公開
[ITmedia]

 近年、インターネット上にはさまざまな形態のアプリケーションやサービスが登場し、ネットユーザーの利用方法も多様化している。Web閲覧だけでなく、音楽/映像ファイルのダウンロード、ストリーミングなどのコンテンツ配信サービス、P2P型アプリケーションによる音声通信、あるいはファイル共有・交換などに利用される機会が多くなった結果、ユーザー1人当たりの帯域使用量も増大傾向にある。

 ベストエフォート環境では、少数の特定ユーザーがこの種のアプリケーションやサービスを駆使して回線の帯域を占有すると、そのほかのユーザーの利用帯域が圧迫され、通信速度が低下してしまう。

 そこで、通信品質の向上を目的にトラフィックを制御するいわゆる帯域制御装置がクローズアップされているのだが、従来の帯域制御装置では問題点も指摘されている。例えば制御方式の問題が挙げられる。現在主流となっている方式といえば、どのユーザーが、どのようなアプリケーションを利用しているのか、ネットワーク上に流れる通信内容を装置側で確認して制限・遮断するものだ。だが電気通信事業者に課せられている「通信の秘密」の観点からは、このような方式が必ずしも好ましいとはいえない。またP2P型アプリケーションにしても、違法的に使われる匿名ファイル共有ソフトだけでなく、IP電話やグループウェアなど有用なサービスに利用されることも多くあり、このような制御方式を使ってユーザーやアプリケーションの種別で一律に通信を制限するのは難しくなっている。

 そこで、このような問題を解決するために、すべてのユーザーに等しく帯域を確保し、公平性を生む「公平制御」という方法が、現在通信事業界で多くの注目を集めている。


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