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2009年12月24日 12時30分 UPDATE
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コラボレーションを支えるコミュニケーションExchange Serverが目指した、「モダンなメッセージングシステム」とは?

2009年11月から正式提供されたExchange Server 2010、そして2010年早々に正式提供予定のOutlook 2010を中心に、マイクロソフトのコラボレーション戦略を同社情報系アプリケーション事業全般を担当している横井伸好氏に聞く。

[ITmedia]

3×2=6通りの自由度で、あらゆるユーザーニーズに対応

 オフィスで勤務するいわゆるホワイトカラー、マイクロソフトが呼ぶところの“インフォメーションワーカー”の生産性をどう向上させていくのか、というのは古くからある問題だ。この問題に取り組む過程でITそのものが進化してきたといっても過言ではないだろう。クライアントからサーバまで、インフラを支えるOSからミドルウェア、アプリケーションまで総合的にカバーするマイクロソフトにとっても、このテーマはこれまで一貫して取り組んできた重要なものだ。過去のWindowsやMicrosoft Office製品でも取り組まれてきたこの問題に対する最新の解答となるのが、2010年にリリースされる次世代Microsoft Office(2010)と、各種のサーバアプリケーションである。中でも、メッセージングサーバ「Microsoft Exchange Server(以下、Exchange Server) 2010」と、クライアントアプリケーション「Microsoft Office Outlook(以下、Outlook) 2010」との組み合わせは、最も基本的なアプリケーションとして「日々絶え間なく繰り返されるオフィス内のコミュニケーションをどう効率化し、生産性を高めていくか」というテーマに対応する製品となる。Exchange Server 2010は2009年11月2日から提供開始され、Office 2010も既に一般向けのβ版公開が始まっており、双方を組み合わせた環境を試用することができるようになっている。

画像 「少し前まではメールがコミュニケーションの中心だったが、現在では企業内にITを使ったさまざまなコミュニケーション手段が混在している。従って、メールを含めた“ユニファイドコミュニケーション(UC)”として統合することが大切だ」(横井氏)

 マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 業務執行役員 本部長の横井伸好氏は、「マイクロソフトが提供する情報系のサーバアプリケーションは、『PC、スマートフォン、Webブラウザ』という3種のユーザーインタフェースすべてをカバーする。さらにサーバ側ではオンプレミスとクラウドの2種類が想定されるので、実際には3×2=6通りの自由度を確保する」と解説する。Exchange Server 2010に関しては、PC上で稼働するクライアントソフトウェアであるOutlook 2010、スマートフォンなどで利用可能な「Exchange ActiveSync」、Webブラウザ(Internet Explorer 7/Firefox 3/Safari 3以上)に対応する「Outlook Web App」の3種をユーザーが使い分けることができ、さらにサーバ側もオンプレミスで実行されるExchange Server 2010に加えて、インターネット上で提供される「Microsoft Online Services」のメッセージング機能を担う「Microsoft Exchange Online(以下、Exchange Online)」がある。

モダンなメッセージング環境を実現するExchange Server 2010

 横井氏はExchange Server 2010の特徴として以下3点を挙げる。


  • メッセージングコストの削減
  • コミュニケーションの保護
  • エンドユーザーのさらなる生産性の向上

 「メッセージングコストの削減」に関しては、「パフォーマンスの大幅な向上によって実現する」というアプローチを採った。Exchange Server 2010では64ビットを前提としたチューニングを徹底し、複数のアクセスをまとめて実行するなどしてディスクI/Oの回数を削減したという。具体的には、「Exchange Server 2003との比較で90%以上、同じ64ビットソフトウェアであるExchange Server 2007と比べても50%程度I/O回数を減少している」(横井氏)そうだ。この結果、ストレージサブシステムに与える負荷が劇的に軽減したため、従来は大規模活用するには高価なSAN(Storage Area Network)ストレージが必須だったが、比較的安価なDAS(Direct Attached Storage)が利用可能になった。ストレージコストを下げることで、ユーザー1人当たりのメールボックス容量を増やすことが可能になるという。横井氏は「マイクロソフト社内でも、Exchange Server 2010に置き換えることで一気に5Gバイトに拡張された」と語る。

画像 マイクロソフトのビジネスプロダクティビティインフラビジョン

 また、「Exchange Server 2010は、設計当初からクラウドでの展開を意識していた」(横井氏)という。従来のファイアウォールの内側に設置されるオンプレミスのExchange Serverと、オンラインサービスであるExchange Onlineの両方を提供することはもちろん、1つのメッセージングインフラをオンプレミスとクラウドの両方にまたがって、ハイブリッド展開することも可能だという。例えば、本社ではオンプレミスの環境を利用し、地方の支社では運用管理の負担が少ないクラウドサービスを利用する、といった組み合わせが可能だ。これもコスト削減に寄与するだろう。しかし、メッセージングサービスそのものをクラウドに移すことでコスト削減が可能になると期待されるが、ユーザー企業の中には現時点でその決断をするのは難しい企業もある。その点を横井氏は「Exchange Server 2010ではオンプレミスとクラウドの両方をサポートするため、まずはオンプレミスで展開して将来クラウドに移行するという手法を低コストで実施でき、マイグレーションパスを確保できる」と解説。将来を見据えた投資保護が可能な点を強調する。

誤送信防止とコンプライアンス対応

 次に、「コミュニケーションの保護」に関しては、情報の保護やコンプライアンスにかかわる機能強化を図った。従来別途構築する必要があった電子メールのアーカイブ機能が標準搭載されており、コスト削減にも寄与すると同時に、これまでエンドユーザーにローカルファイル(.pstファイル)として管理を任せていた過去のメールをサーバ上で集中管理できるようになった。

 電子メールに関しては、あて先を入力する際にうっかり別のアドレスを入力してしまい社内向けの機密文書を社外に送信してしまう、といった誤送信が問題になる。こうした事態に対応するのが「メールヒント」機能だ。メールヒントはあて先に社外のユーザーが含まれていた場合に送信前に警告を発するなど、誤送信による情報漏えいを未然に防止する機能である。また、従来Active Directory Rights Management Services(以下、AD RMS)の権限設定はユーザーが明示的に指示することで行われていたが、Exchange Server 2010ではルールに基づいてAD RMSによる権限設定が自動適用されるように改善されている。例えば、メールの本文内に「社外秘」「Confidential」といった語句が含まれていた場合には「転送不可」の権限設定が自動的に設定されるなど、情報を強力に保護できる。

複数メールボックスのくし刺し検索で情報開示要求に迅速に対応

 コンプライアンス対応を考慮した機能も充実している。電子証拠開示(eDiscovery)に対応し、電子メールを公的な記録文書として提出するよう求められた際には、法務担当者自らが複数のメールボックスに対するくし刺し検索を行うことが可能となり、情報開示要求に迅速に対応できるようになっている。

画像画像 複数のメールボックスに対するくし刺し検索が可能となり、開示要求に関連したメールを容易に探索できる《クリックで拡大》

Outlookとの連携で実現するさらなる生産性の向上

 最後に「エンドユーザーのさらなる生産性の向上」に関しては、Outlook 2010との連携でその真価が発揮される。横井氏は「届いたメールに対するユーザーの対応は、“知っておけばよい”“知る必要がない”“返信したりミーティングの設定を行うといった何らかのアクションを起こす必要がある”という3種に分類できる」という。“知る必要がない”メールの代表はスパムだろうが、社内で飛び交うメールの中にも「取りあえず同報されてきたが、自分には関係のない話題だった」ということも珍しくはない。こうしたメールに逐一対応するのに要する時間も累計では相当なもので、生産性を低下させる要因になる。そこで横井氏は「メールを効率よくさばけるように支援することが、インフォメーションワーカーの生産性向上につながる」と指摘する。洗練されたスレッド表示機能やメールのクリーンアップ機能は、ユーザーを煩わせることなく不要なメールを処理し、必要なメールを見つけやすくするために有効だ。

画像 マイクロソフトの各製品連携で実現するUC環境

 また、Outlook 2010のインタフェースもより使いやすく改善されている。もともとOutlookは単なるメールクライアントではなく、個人やワークグループが扱う情報や予定を管理するための統合ソリューションとして設計されており、グループウェアとしての色彩が強いソフトウェアだ。その特徴を生かし、受け取ったメールへの対応としてミーティングの設定が必要な場合には、メールから即座にグループメンバーのスケジュールを確認してミーティングを設定できるといった統合的な機能が実装されている。また、メールへの返信を要する場合にも、単にメールを確認したことを定型文で伝えれば済むだけの場合は、ユーザーがあらかじめ設定した返信メッセージをワンクリックで返送できるクイック操作という機能もあり、「メールを効率よくさばく」ための支援機能が充実している。

画像 Outlook 2010では、関連するメールをスレッド表示する「スレッドビュー」など、メールを効率よくさばくための機能を複数搭載した《クリックで拡大》
画像 「モダンなメッセージングシステムの要件は、“コンプライアンス対応”“クラウド対応・低コストで運用可能”“生産性が高い”という3つを最低限満たすこと。エンドユーザーはメールを見ること自体が仕事ではないので、可能な限り短時間でメールを処理できることが重要だ」(横井氏)

 横井氏は、「企業ユーザーの生産性向上を考える場合、メッセージングとコラボレーションが重要になるが、順序としてはまずメッセージングがあり、それを踏まえてコラボレーションに発展する」と指摘する。「その点で、Exchange Serverが担う役割は極めて重要であり、まだExchange Serverをお使いでないユーザーにはぜひ“モダンなメッセージングシステム”の導入をご検討いただきたい」(横井氏)。

 現在の最先端のメッセージングシステムは、単にSMTPやPOPでメッセージを交換できるだけにとどまらず、「UCの中核」として洗練された高度な統合機能を実現している。ITを活用して企業の生産性を高めていく上では、メッセージングシステムも時代相応に進化させることを検討する必要があるだろう。

提供:マイクロソフト株式会社

提供:マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:TechTarget編集部