2016年07月07日 08時00分 UPDATE
特集/連載

フラッシュだからこそできるアプリの時代ソフトウェア開発の常識を塗り替える第4世代フラッシュストレージとは?

システムの高速化を目的としたフラッシュストレージ導入はもう古い。既に、フラッシュを使うことで初めて実現するアプリケーションを開発する時代に入っている。それを“第4世代フラッシュストレージ”という。

[Bryan Betts,Computer Weekly]
Computer Weekly

 フラッシュストレージは第4世代に移行しようとしている。新たな世代を迎える準備はもう整っているだろうか。

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 ITを高速化することだけが目的のフラッシュは終わりを告げ、フラッシュがITを変革する時代に入る。フラッシュによってアプリケーションの構築方法が全く新しくなり、現代のビジネスで後れを取らないために必要なアジリティがITにもたらされる。

 ハードウェア面では、必要なものは既にほぼそろったといえる。

 第1世代のフラッシュは補助的な役割で、ハイブリッドディスクやフラッシュストレージアレイなど、サーバやストレージシステムを高速化することが目的だった。

 第2世代は比較的シンプルなオールフラッシュアレイで、I/Oが集中する特定のアプリケーションを高速化するポイントソリューションとして利用された。

 第3世代は、従来のストレージが標準的に行っていた一種の管理機能がオールフラッシュアレイに導入されるようになった時点を指す。その結果、企業は自社アプリケーションの多く、あるいはその全てを同一の共有オールフラッシュアレイに移行するようになった。

 この点は第4世代にとっても重要になる。つまり、ポイントソリューションとしてではなく、汎用(はんよう)的にフラッシュストレージを構築することが想定される。だが、第4世代への実際の転換は、ハードウェアの変化をきっかけとするものではない。以前は使えなかったところにフラッシュストレージが使えるようになったことで生じる変化だ。

ムーアの法則の先を行く

 フラッシュストレージは高速だ。データセンターでも場所を取らない。電力消費量は少なく、冷却の必要もない。さらに、モーターなどの機械的な構造を持つストレージよりもパフォーマンスがはるかに安定している。この根幹にあるのは、企業向けフラッシュが大幅に高密度化されることにより、ムーアの法則をも凌ぐようになったという事実だ。また、これに伴って起きるコスト削減により、プログラミングの世界が大きく変わる可能性も秘めている。

 何十年もの長きにわたって、プログラマーは“ディスクへの書き込みはできる限り避ける”ように教えられてきた。だが、この教えは不要になる。分析などの分野のタスクは、以前であればあまりにも多くのディスクI/Oを必要とする時間がかかり過ぎるものだったが、こうしたタスクも実用化されるようになってきている。

 「データセンターの将来を見据えたとき、近代ビジネスの世界とITの間には大きな隔たりがあったことは明らかだ」と、フラッシュストレージ開発企業KaminarioのCEOダニ・ゴーラン氏は話す。

 「ビジネスはこの15年で大きく変化した。アジャイル、スケーラビリティ、変化への対応の速さ、柔軟性と、その変化は激しい。ITは正反対だ。クラウドであれ、ビッグデータであれ、100%の仮想化であれ、ITにおける変化は、ビジネスとITとのギャップを埋めるための試みだ」

 「現在のITにおいてフラッシュは最大の革命だ。仮想化以来の最大の革命かもしれない。当社はストレージの問題を解決するだけでなく、ITにバランスを取り戻そうとしている。だが、全体的に再教育を必要とする世代が存在する。過去45年間にプログラミング教育を受けた世代は、『ディスクには書き込むな』と教えられてきた。当社ではその考え方を変えさせている。つまり『好きなだけディスクに書き込め』と教えているのだ」

 一部の大手ソフトウェア開発企業は既に自社のプラットフォームにフラッシュメモリを導入し、その特性を活用している。また、少数だが既にフラッシュ専用バージョンのソフトウェアを提供している企業もある。

 だが、まだ大部分は第2世代か第3世代の実装だ。この世代のフラッシュは既存のプログラムやプロセスの高速化が目的だ。例えば、アプリケーションを再構築して、書き込みサイクルを短縮して高速化したり、I/Oの内部遅延を取り除いたりする。I/Oの遅延はプロセッサとHDDの速度差を埋め、データを渡すためにプロセッサを待機させる過去の技術だ。

 フラッシュは既存の価値観を変える大きなチャンスだ。オールフラッシュの草分け企業のViolin Memoryでヨーロッパ・中東・アフリカ地域の統括責任者を務めるカルロ・ウルフ氏はそう話す。

 「アプリケーション開発者は制約から解放され、開発にさまざまな手法を取り入れることができる。第一に、とにかく作業が高速になる。だが、アプリケーションにとってはストレージがより身近になるため、企業も異なる形でアプリケーションを設計できるようになる。これまでのアプリケーション開発構造では、必ずバックエンドにあるディスクを意識する必要があった」と同氏は語る。

 同氏は、顧客のシステムのテスト中に、フラッシュアレイでは動作しないアプリケーションに遭遇した特殊な例について話してくれた。

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