NFVが普及すれば、スイッチやロードバランサーなどの専用ネットワーク機器は不要になる。今、このNFVに通信系企業が引き寄せられている。
スペインのバルセロナで開かれた「Mobile World Congress」でスマートフォンの新機種が華々しく宣伝されたが、その一方で「ネットワーク機能仮想化」(NFV:Network Functions Virtualization)はやや盛り上がりに欠けるトピックだったようだ。しかし、モバイルが4Gネットワークから5Gネットワークへと進化する過程で、NFVは通信サービスプロバイダー(CSP)の重要な武器となる。
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NFVは、ネットワーク機能(ルーター、ファイアウォール、ロードバランサーなど)を専用のハードウェアから切り離して仮想マシン化する。言い換えると、標準的なx86サーバに搭載したハイパーバイザーでネットワークを制御できようになる。
OpenStack Foundationの最近のレポートによると、モバイル通信業者にとって、NFVは業界の勢力地図を塗り替える可能性を秘めているという。NFVにはサービスの開発や展開を倍速で進められるだけではなく、プロプライエタリなネットワークハードウェアへの依存度を下げるとともに、データセンターのキャパシティーを開放する可能性があるからだ。
OpenStack FoundationのCEOジョナサン・ブライス氏によると、NFVは「OpenStack」の中で最近急激に伸びている領域だという。同氏がこの団体を設立した当時、現状のユースケースは予想できなかったと語る。
AT&Tは、NFVを目当てにOpenStackを早期導入した企業の1つだ。AT&Tは多数のデータセンターを運営しており、データセンター宛のトラフィックが日々何百万回も発生する。業界最大手ともいえる規模のAT&Tがこうした動きを見せたことにより、他社も追随するところが増えている。
ドイツのDeutsche TelekomはAT&Tに追随し、フランスのOrangeとスペインのTelefonicaは団体加入に関心を示したとブライス氏は指摘する。英BTは、中国聯合網絡通信集団(China Unicom)や日本のNTTと同じく、テクノロジーの評価中であることを認めている。
そもそもなぜ、OpenStack対競合他社という構図になっているのか。
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