IaaSとは? いまさら聞けない基礎知識

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IaaS(Infrastructure as a Service)とは

 「IaaS」(Infrastructure as a service)は、インターネットを介してコンピューティングリソースを提供するサービスのことを指す。SaaS(Software as a service)およびPaaS(Platform as a service)と並んで、主要なクラウドサービスの一つだ(続きはページの末尾にあります)。

IaaS関連の用語解説

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セキュリティ製品の監視だけでなく、脆弱性診断など対象範囲が広がる「マネージドセキュリティサービス」。そのサービス内容を比較する。

(2012/3/29)

IaaSの仕組みとサービス

 IaaSを提供するクラウドベンダーは、オンプレミスのデータセンターに従来存在していたインフラコンポーネントを各ベンダーのデータセンターにホストする。インフラコンポーネントとは、サーバ、ストレージ、ネットワークといったハードウェアと、ハイパーバイザーをはじめとする仮想化ソフトウェアなどだ。

利用可能なサービスはさまざま

 クラウドベンダーは、これらのインフラコンポーネントに付随するさまざまなサービスも提供する。例えば

  • セキュリティ
  • 負荷分散
  • クラスタリング
  • バックアップ
  • レプリケーション
  • リカバリー

などのサービスを含む。これらのサービスはポリシーによる制御が可能なことが一般的であり、IaaSのユーザー企業はインフラ関連の重要なタスクのオーケストレーション(自動化)が可能だ。例えばユーザー企業はポリシーを実装して負荷分散を推進し、アプリケーションの可用性とパフォーマンスを維持できる。

 ユーザー企業は、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)を介してIaaSの各種リソースとサービスにアクセスし、

  1. 仮想マシン(VM)の作成
  2. 各VMへのOSのインストール
  3. データベース管理システム(DBMS)などのミドルウェアのデプロイメント(配備)
  4. バックアップ用のストレージ設定
  5. VMへのアプリケーションのインストール

といった一連の作業ができる。クラウドベンダーのサービスを使用して、コストの追跡、パフォーマンスの監視、ネットワークトラフィックのバランス調整、アプリケーション問題のトラブルシューティング、災害復旧(DR)関連の設定なども可能だ。

 「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」はIaaSを含む代表的なクラウドサービス群だ。ユーザー企業はプライベートクラウドを構築して、IaaSのベンダーになることもできる。