HTTPによるファイル共有プロトコルとして登場し、企業のバーチャル化やインターネット回線の高速化が進んでいる現在、WebDAVプロトコルが大きな注目を集めている。WebDAVとはそもそもどんなものなのか? どう使ったら有効なのだろうか? HTTP(WWW)やWindowsのファイル共有プロトコルとして使われている、SMBプロトコルなどと比較しながら見てみよう。
【専門分野:Webセキュリティ技術者】
大規模認証、認可システムを中心とした金融向けWEBソリューションの提案、設計、導入に従事。現在はWEB認証、コミュニケーション、ストレージ関連製品の企画、設計、開発、販促、提案、導入を行っている。
最近のインターネットの世界では速度インフレが起きているようで、一般でも光回線の利用が当たり前になりつつあります。これらの背景を利用してビジネススピードは加速し、以前ならインターネットでやり取りするのがはばかられるほどの巨大なコンテンツを、ネットワークに流せるようになりました。
しかし、よく考えてみましょう。社内LANならともかく、インターネット経由でファイルをやり取りするときに、今までの仕組みだと困ってしまうことはないでしょうか?
「設計書をメールに添付して送るにも、相手のメールボックス制限が気にかかり、ビジネスパートナーとの文書のやり取りに時間を取られてしまう」「営業所や代理店が点在していて、週次リポートを提出するためにファイル共有を使いたい」「プロジェクトごとにプログラムしてくれる会社が変わるが、メールだと煩雑になるので仕様書のやり取りが大変」「FTPでやり取りしたくても、何かやり取りするたびにIDとパスワードを教えなければならないし、そもそも自社のポリシー上、インターネットにFTPをさらせない」「社内のネットワークにはWindowsドメインが混在していて、SMBではうまくいかない」
なぜこのような状況になるのでしょう。これには、そもそもインターネット(WWW)の成り立ちと進化に原因があると考えられます。
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