自動応答にはうんざり――必ず人間が応対するコールセンターCase Study

社員数80人のデータ復旧サービス会社ドライブセーバーズでは、せっぱつまって電話してくる顧客のために、必ず人間が応答することにしている。こうした動きは一部の中小規模の企業でも見られ、ITベンダーもそのニーズに応えようとしている。

2006年10月31日 07時00分 公開
[Barney Beal,TechTarget]

 スコット・ガイダーノ氏は、IVR(Interactive Voice Response:音声自動応答システム)の応答や、延々と続くダイヤルトーンの入力要求には、以前からうんざりしていた。

 ガイダーノ氏が勤務するデータ復旧専門企業、ドライブセーバーズ・データ・リカバリーが、こういったシステムを使っていないのもそのためだ。

 「約20年前にこのビジネスを始めたが、その当時でも800局番(フリーダイヤルサービス)は、電話をかける側にとって非常に使いづらい代物だった。この状況は年々悪化しているように思える」とガイダーノ氏は話す。

 ガイダーノ氏の見解は決して特殊ではない。シティバンクの以前のコマーシャルシリーズは、自動電話システムに対して多くのコンシューマーが感じているいらだちを表していた。ある男性が電話で口座番号を入力しようとしている間に、キッチンで火災が発生するバージョンもあれば、その男性が列車内から携帯電話でようやく本当の人間と通じたと思ったら、乗っている列車がトンネルに入ってしまうというものもある。

 ポール・イングリッシュ氏は、コンシューマーが顧客サービス担当者と直接話をすることができるダイヤルトーン入力順序を数百社の企業についてリストしたWebサイト「GetHuman.com」を作成したことで有名になった。イングリッシュ氏は現在、マイクロソフトと共同で、顧客サービス電話システム用の「GetHuman」標準を開発中だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news066.jpg

Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...

news150.jpg

「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...

news110.jpg

Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...