コンタクトセンターのアウトソーシング偏重が見直されつつある今日、顧客体験を改善し、コスト削減も見込める音声技術の導入に注目が集まっている。
先ごろニューヨークで開催された音声技術のカンファレンスSpeechTekでは、コンタクトセンターにおける音声技術の採用が話題となった。
音声分析・音声技術は長年、「顧客体験を改善し、なおかつ、コストも削減できる方法」として企業から期待を寄せられており、最近では、大手企業による参入も始まっている。ライトナウ・テクノロジーズなどのベンダー数社は8月、顧客の獲得について発表した。ライトナウは先ごろ、サムソン・テレコミュニケーションズ・アメリカと契約を交わしている。ライトナウはコンバージェント・ボイスを買収したのち、昨年6月に「RightNow Voice」を発表している。オンデマンドCRMを手掛けるライトナウはコンタクトセンター技術を専門としており、現在、RightNow Voiceの顧客を40社抱えているが、サムソン・アメリカは、まだコンタクトセンターにライトナウのアプリケーションを導入していない企業が同製品を購入する初めてのケースとなる。
ライトナウの音声ソリューション担当副社長、ジョー・ブラウン氏は次のように語っている。「音声顧客の大半はアバイアやシーメンスなどのベンダーと交渉し、カスタムソリューションを構築し、ハードウェア、ソフトウェア、ポートを購入している。われわれのアプローチは、プリビルトのソリューションだ。8つのアプリケーションを提供し、それをホストしている。顧客は、インフラセットを購入してカスタムソリューションを構築したいとは思っていない」
サムソンはライトナウのRightNow Voiceとナレッジベースアプリケーションを使って、セルフサービス方式の音声アプリケーションや商品返品確認照会アプリケーションを提供したり、スクリプト化された音声指示への対応に基づき、通話をコールセンターのスタッフにつないだりする計画だ。
そのほかに、SpeechTekではインフラに関する発表も行われた。IBMは「WebSphere Voice Server」に関して、幾つかの発表を行った。英国の保険会社アウトライト・インシュアランスでは、IBMとIBMのパートナーであるフルエンシーの技術を使って、通話をコールセンターの適切なエージェントに振り分けている。またアウトライトは、顧客の識別・確認用に音声アプリケーションを導入する計画だ。
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