SaaSが脚光を浴びる理由真にユーザーが満足できるアプリケーションとは?【前編】

近年のIT業界では「SaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)」が急激に脚光を浴びるようになった。しかし一方で、SaaSという言葉だけが独り歩きしている傾向も見られている。そこで今回は、日本やビジネス業界を取り巻く環境変化などを含め、あらためて「SaaSとは何なのか」について見直してみたいと思う。

2007年03月26日 10時00分 公開
[TechTarget]

株式会社セールスフォース・ドットコム

代表取締役社長

米国セールスフォース・ドットコム 上級副社長(兼任)

宇陀 栄次氏

【専門分野:新規事業立上げ/アライアンス】

慶應義塾大学法学部卒。日本アイ・ビー・エム株式会社で、大手製造・金融企業担当の営業部長、製品事業部長、理事情報サービス産業事業部長など歴任。前職は法人系IT会社の社長。


 ソフトウェアをインターネット経由のサービスとして提供する「SaaS」は、今やソフトウェアおよび企業の未来を担う最大の技術革新であると言える。しかし残念ながら、一部では「ASPという単語を言い換えただけ」など、その本質を理解しないまま単語だけが利用されているケースも多く見られている。そこで、SaaSがなぜ現在のビジネス環境で受け入れられたのかについて、まずは日本におけるIT産業の位置づけという観点から解説していこう。