totoの販売システムや社会保険庁の年金システムなど、過度のアクセス集中によるサーバダウンが話題を呼んだ。こうした障害はビジネスにおける機会損失や信用問題に大きな影響を及ぼすため、システムの処理能力やアクセス集中時の挙動などを事前に予測する必要がある。そこで活用したいのが、システムに仮想的なアクセス集中を発生させる負荷テストツールだ。
膨大なトランザクションを処理する企業システムは、常にサーバダウンの危険にさらされている。設計時に想定した利用者数をはるかに超えるアクセス集中による場合もあれば、ロードバランサの設定ミスなどの人為的な原因によってシステムダウンが生じることもある。
こうしたことを未然に防ぐために重要なのが、システムにアクセスを集中させてその挙動を事前にチェックする負荷テストだ。システムに対して数百から数千程度の同時アクセスを行うことで動作を測定し、その結果に基づいて処理能力低下の根本原因の発見や性能の改善を行うのが目的である。
従来の負荷テストツールは高額な永久使用ライセンスが中心のため、テストという短期間だけのためにツールを導入するのは難しく、中小規模プロジェクトではツールを利用した負荷テストの実施は難しかった。だがボーランドが2007年8月に発売した「Borland® SilkPerformer® 2007(以下、SilkPerformer)」は、従来型の永久使用ライセンスのほかに月単位の期間限定ライセンスを用意。中小規模プロジェクトでの負荷テストツールの活用が容易になった。
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