いつ起こるかもしれない地震に備え、事業継続に不可欠なデータをラックの耐震強化と免震装置で守るという発想が登場した。しかし、その実現にはある法則による使い分けが求められるとエキスパートは語る。
ラックシステム(以下、ラック)の普及により、IT機器の運用効率が格段に向上する中、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)策定にもラックが大きく貢献しようとしている。過去、度重なる地震の被害に見舞われてきた日本だが、データセンターの耐震強度向上やラックの性能強化により、事業継続の生命線でもあるデータ保全への取り組みが活発化している。
しかし、ラックの日本上陸から長年普及に尽力してきたエキスパートは、地震対策においてわれわれが信じる幾つもの常識を否定する。気象台観測の地震波データで耐震検証してはならない? 現在のデータセンターの多くは危険? 建物は高いほど揺れが弱い?
今回は、ラック視点による地震対策をテーマに、エキスパートによる目からウロコの常識・非常識を紹介する。
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