選択肢の増加が追い風──拡大する“法人市場でのスマートフォン”機は熟した! スマートフォンの法人利用

ラインアップの拡大とパケット定額制を「追い風」に、スマートフォン市場が活気づいている。なぜ、今、スマートフォンに注目が集まっているのか、法人利用においてどのような可能性を秘めているのか──。通信ジャーナリストの神尾寿が解説する。

2009年07月01日 00時00分 公開
[ITmedia]
通信ジャーナリスト
神尾寿氏
専門分野:モバイルICT、自動車/交通ビジネス、非接触ICと電子マネー
IT専門誌の契約記者、大手携帯電話会社での新ビジネスの企画やマーケティング業務を経て、1999年にジャーナリストとして独立。ICT技術の進歩にフォーカスしながら、それがもたらすビジネスやサービス、社会への影響を多角的に取材している。得意分野はモバイルICT(携帯ビジネス)、自動車/交通ビジネス、非接触ICと電子マネー。現在はジャーナリストのほか、IRIコマース&テクノロジー社の客員研究員。2008年から日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)選考委員、モバイル・プロジェクト・アワード選考委員などを務めている。

 2008年からスマートフォン市場が活気づいている。

 日本のスマートフォン市場は、ウィルコムが開拓した領域であったが、この数年で状況が一転。まず、ソフトバンクモバイルが、スマートフォンの商品ラインアップを拡大。AppleのiPhone 3GやMicrosoftのWindows Mobile搭載機を積極的に投入し、とりわけiPhone 3Gは同社の看板商品にまで育った。

 一方、業界最大手のNTTドコモは、昨年後半のラインアップ再編でスマートフォンを軸としたラインアップの「PROシリーズ」を新設。RIMのBlackBerry BoldやWindows Mobile搭載機、そしてGoogleのAndroid搭載機などを矢継ぎ早に投入し、スマートフォンのラインアップを充実させている。そして、この5月には、KDDIも同社初となるWindows Mobile搭載機「E30HT」(HTC社製)を発売。かくして国内主要キャリアすべてが、スマートフォン市場に参入することになった。

 しかし、少し翻ってみれば、日本の「携帯電話」は、世界でも異例の進化を遂げている。これは法人向け端末においても同様であり、例えば、KDDIやドコモなどは従来型携帯電話において、魅力的な「法人専用モデル」も用意している。そのような環境下において、法人市場におけるスマートフォンの可能性や注目ポイントはどこにあるのか。今回は、その点について考えてみよう。

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