新たなストレージ環境として注目されている“クラウドストレージ”。しかし、セキュリティ面を不安視する企業も多く存在する。本稿では、最新のクラウドストレージのセキュリティについて検証してみる。
TechTargetジャパンは2010年6月、「ストレージ製品/ソリューションの利用状況に関する読者調査」を実施した。その結果、「現在のストレージ環境に不満を持つ」という回答が25%を占めた。また、その不満の理由については「データ量の増加に対応できていない」(60%)、「バックアップ処理に時間がかかる」(57.5%)がほぼ同じ割合となっており、「増設に伴うハードウェアコスト」「運用保守における人的な負荷やコスト」「セキュリティ対策が不十分」という回答が続いた。多くの企業がストレージ環境の拡張性やその処理能力に対して不満を持っていることがうかがえる。そのため、自社のストレージ環境の再構築を進める企業も多い。
しかし、従来のように自社でシステムを再構築しても、データ量の増加に追い付くことは難しく、結局は以前と同じ不満や課題を抱えてしまう可能性が高い。
そうした中、新たなストレージ環境として注目を集めているのが、クラウドコンピューティング(以下、クラウド)を活用した“クラウドストレージ”だ。「新たなデータセンターを構築するよりも低コストで導入できる」点がそのメリットの1つでもある。しかし、情報漏えいリスクなどのセキュリティ面を不安視して「自社が保有する機密性の高いデータをクラウド上に移行することをためらう」というユーザー企業も存在する。本当にクラウドストレージはセキュリティに不安を持つ環境なのだろうか?
本稿では、医療機関の診療情報といった高い機密性が求められる情報の連携基盤をクラウド上で構築するという実験に取り組んでいる2つの企業を紹介し、最新のクラウドストレージのセキュリティを検証する。
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