仮想化やクラウドを導入したものの、思ったよりも効果が出ない、管理が複雑化して逆にコストが増加したという悩みは案外多い。本格的なクラウド時代を迎える上で、IT管理者が直面する課題やその解決策を紹介する。
2011年12月8日、青山ダイヤモンドホール(東京・港区)にて、野村総合研究所(以下、NRI)主催のイベント「クラウド時代の運用管理 〜いま取り組むべきITサービスマネジメントとは?」が開催された。本イベントでは、本格的なクラウド時代を迎えるに当たって、企業システムの運用管理担当者が直面する新たな課題とその解決策について、NRI他、ベンダー企業とユーザー企業からソリューションの紹介や導入事例の報告などが行われた。
基調講演では、パブリッククラウドサービスの代表ベンダーであるアマゾン データサービス ジャパンのマーケティングマネジャー 小島英揮氏が登壇。NRIのシステム監視とジョブスケジューリング機能を提供する「Senju Operation Conductor V12」を通して、社内のオンプレミス環境とAmazon Web Services(AWS)のパブリッククラウド環境を一元的に管理するハイブリッドクラウドの仕組みや、パブリッククラウドを使ってプライベートクラウド環境を実現する仮想プライベートクラウドについて紹介があった。
また事例講演では、Senju Service Managerを実際に導入・運用したユーザー企業、味の素システムテクノの運用改善事例が紹介された。味の素システムテクノは、味の素グループ内の各企業に対してITシステムの構築、運用、サポートのサービスを提供するSI企業だ。グループ企業22社、約8000人の従業員を対象にサービスを提供する同社がユーザーから受ける問い合わせ数は、月間2000件以上にも及ぶ。膨大な数の問い合わせを効率的にさばくため、どういう形でITの仕組みを構築しているのか。IT担当者にはぜひ参考にしてほしい講演内容である。
次のページでは、各セッションの主な内容を紹介していこう。
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